ドイツのヴァルドルフに拠点を置くSAPは現地時間7月20日、2016年第2四半期決算(6月30日締め)を発表した。同社によると、クラウドとソフトウェアの売上高が伸びており、英国のEU離脱(いわゆる「ブレグジット」)によってもたらされた不透明な状況を「乗り切ってきている」という。
第2四半期におけるクラウド関連のサブスクリプションとサポートによる売上高は、前年同期比30%増の7億2000万ユーロであり、新規クラウド契約額は前年同期比28%増の2億5500万ユーロだった。
SAPは「著しい成長を遂げているクラウド事業と、サポートによる売上高の堅調な伸びが、予測可能な売上高比率の継続的な増加に貢献している」と述べている。クラウド関連のサブスクリプションとサポートによる売上高、およびソフトウェアサポートによる売上高を合わせると、第2四半期の売上高の63%に相当する。
第2四半期の売上高は52億ユーロであり、そのうちクラウドとソフトウェアは前年同期比7%増の43億6000万ユーロだった。営業利益は前年同期比81%増の12億7000万ユーロだった。
最高経営責任者(CEO)Bill McDermott氏は「SAPは、ソフトウェアとクラウド、営業利益という、類いまれな3つの領域で2桁成長を成し遂げた。当社の『S/4HANA』製品はかつてないほど好調であるため、自信を持って通期のガイダンスを堅持する」と述べている。
同社によると、第2四半期におけるS/4HANAの新規顧客数は500を上回り、その約40%は同社にとっての新規顧客であり、総顧客数は3700に達したという。第2四半期におけるS/4HANAの新規顧客には、The Hershey CompanyやCathay Pacificが名を連ねている。また、人事管理製品の中核である「SAP SuccessFactors Employee Central」の顧客数は、第2四半期末時点で1250を超えているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。