海外コメンタリー

米MSウォッチャーが見る「Windows 10 Anniversary Update」リリース直前ビルド - (page 2)

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-07-28 06:00

 このアップデートには、コンシューマーの視点から見た場合、既存のWindows 10ユーザーが気付く主な機能がいくつかある。

 Microsoftの生体認証メカニズムである「Windows Hello」は、このアップデートで信頼性が向上するとともに、他のアプリへの統合も開始されている。また、「Cortana」はロック画面を解除せずに使えるようになり、さまざまなエントリポイントからアクセスできるようになる。さらに、標準搭載されている「Microsoft Edge」ブラウザは拡張機能をサポートするようになる。そして、新しい「Windows Ink」機能によって、デジタルペンの使用が容易かつ興味深いものになる。

 デジタルペンについては脇に置いておきたい。筆者はデジタルペンを使用していないが、Microsoftはデジタルペンを搭載した「Surface Pro 4」を貸与してくれたため、機能強化された「Sticky Notes」アプリをはじめとして、デジタルペンをより直感的に使用できるアプリで新たなWindows Ink機能を試用できた。

 筆者は読者のためにデジタルペンのレビューを行おうとした。しかし筆者は自らのデスクトップPCやノートPCでデジタルペンを使用する必要がなく、使用したいとも思っていないのだ。芸術家や学生といった人々がデジタルインクやデジタルペンのサポートを必要とし、また希望しているのは筆者も理解している。しかし筆者は1年以上前に紙と鉛筆の世界を卒業し、すべてのメモを「Notepad」へのタイプ入力で済ませるようになっている。このため、手書き文字に戻りたいとは思えなかった。ただ、こういった感じ方は人によって異なるはずだ。

 Cortanaはより堅牢になる。筆者自身は自宅や、自分のオフィスに1人でいる場合であっても、PCに話しかけるという操作に対していまだ不自然さを感じる。Helloを有効化している場合には、画面ロックの解除がスムーズになるため、ロックされていても使用可能というメリットはほとんど意味がなくなる。とは言うものの、HelloをサポートしていないAspire S7を使用している筆者にとっては、天気予報や、ミーティングの通知(通知機能を有効化している場合)、単位換算をはじめとするちょっとした情報を音声で照会できるのは便利だ。これによってWindows 10搭載PCが「Amazon Echo」と同じ働きを見せてくれるわけではないが、その第1歩を踏み出したと言えるだろう。

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