セールスフォースのプロダクトデザイナーが語るアジャイルプロセス

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-08-01 11:35

 Salesforceのプロダクトデザイナーを務めるIan Schoen氏が、同社のアジャイル開発プロセスについて説明している。Salesforceのアジャイルアプローチを構成する主要な要素は以下の通りだ。


提供:Joe McKendrick

 理由を考えて、問題を整理する:ある製品や機能がユーザーに必要とされている理由を明確にする。その製品や機能がオンライン版のシェルフウェア(購入してもほとんど使用されないソフトウェア)になってしまうのを防ぐためだ。Schoen氏は、「われわれは製品を適切に開発する前に、開発すべき適切な製品を把握する必要があった」と話す。これには、1歩下がって、ユーザーの目的や行動、そして、変更が必要なところを全体的に俯瞰する作業も含まれる。つまり、変更のための変更を行ってはいけない。

 皆をデザイナーにする:Salesforceでは、共同作業が当たり前になっている。そのプロセスでは、皆がデザインプロセスに関与する。Schoen氏は、「従来のUXデザイナーは『ヒューマンデザイナー』に、プロジェクトマネージャーは『ビジネスデザイナー』に、開発者は『テクノロジデザイナー』になった。そして、それぞれのデザイナーが自らの貴重な視点をデザインプロセスにもたらしている」と話す。「そうすることで、デザインはユニークな専門知識を持つ人だけが担当する分野ではなく、問題を解決するための手段になった」(同氏)

 プロダクトデザイナーをアジャイルプロセスに関与させる:コーディングに関わっている人なら、素晴らしいソフトウェアは、エンドユーザーとの密なコラボレーションからもたらされることを知っているはずだ。Salesforceはこの協力関係にプロダクトデザイナーも追加した。プロダクトデザイナーはプログラムデザイナーや開発者とともに、「製品開発中の優先順位付け、立案、実行」に大きな役割を果たすとSchoen氏は話す。

 アジャイルプロセスのプラクティスを俯瞰的にデザインする:何がデザインされ構築されているのか、そしてその理由を全体的に俯瞰し続けるため、Salesforceのさまざまなチームは「月1回のスプリントレビュー」を行うとSchoen氏は話す。これは「製品チーム全体と企業上層部が一堂に会して、進捗状況を見直すために決められた時間」だという。これらのチームは、「重要なユーザーフローを一通り確認して、UXとUIのバグを記録」する「UXバグの集中的な攻撃」を定期的に行うことも奨励している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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