セゾン情報システムズは8月3日、ウェブブラウザやAPI、クライアントモジュールを使ってファイルの送受信を行うプライベートクラウド型のファイル転送パッケージ「HULFT-WebFileTransfer Ver.3.0(以下、HULFT-WebFT)」を同日より販売開始すると発表した。今回のバージョンでは、従来の日・英言語での表示に加えて中国語表示に対応したほか、ウェブブラウザを介してデータ送信を行う際のファイルサイズ上限を従来の100メガバイトから2ギガバイトに拡張するなどの機能強化が施されている。価格は、製品本体+20ID分の接続ライセンス(20IDパック)で税別160万円より。
利用イメージ
HULFT-WebFTは、ユーザー企業のプライベートクラウド環境において自社専用のファイル転送環境を構築するパッケージソフトウェア。特別なハードウェアや高価な専用線などを使うことなく、インターネット経由での大量・大容量データのセキュアな送受信を実現する。ウェブブラウザを使ったユーザー同士のファイル送受信に加え、ファイル連携ミドルウェア「HULFT」を社内システムで利用している場合には、HULFT-WebFTを追加することでインターネット経由でのHULFTと連携したファイル送受信が可能となる。
HULFT-WebFT Ver.3.0の主な特徴は以下の通り。
言語およびサポートにおけるグローバル対応強化
日本語・英語に加え新たに中国語にも対応。1パッケージで3つの言語を利用できる。またサポート受付も3言語に対応するほか、オプションで24時間365日のサポート受付も可能となっており、海外拠点での利便性を向上。
ウェブブラウザ転送でのファイルサイズ拡張
これまで本製品が利用してきたFlash技術に代えて、インタフェース画面をHTML5準拠としことにより、ブラウザ経由の転送可能ファイルサイズ上限を、これまでの100MBから最大2GBまで拡張。例えば日本の本社から海外の現地工場へ大容量の図面データを送るといった用途にも活用できる。
また、Windows 10の標準ブラウザである「Microsoft Edge」もサポートした。
想定利用イメージ
同社では、委託先工場(中国)での検査工程における実機検査のみならず、ログを本製品で日本にも送信して検査を実施することで、不良率のさらなる低減を目指した運用を実現するケースを例示している。
導入前の1日1回のメール送信では、セキュリティ面の不安とバッチ運用によるタイムロスが課題となっているのに対し、導入後は定期的かつシームレスな(10~30分毎)データ収集と活用を実現し、インターネット運用による容易な展開(ASEAN・中国・米国等)を実現、低コスト・高セキュリティ運用が可能になるとしている。