シリコンバレーとは違う問題を解決する起業家たち
では実際にどのような女性起業家がアフリカで生まれているのか? DWENに参加した地元の女性起業家を紹介しよう。
Seven Sisters Wine創業者のVivian Kleynhans氏
1人目はVivian Kleynhans氏、「Seven Sisters Wine」というワインを製造している。ケープタウンから1時間のところにあるパターノスター近くの漁村で育ったKleynhans氏、子供の頃に父親が失業し、一家で家を失うという辛い経験をした。アパルトヘイトが撤廃された後も、有色人種であるKleynhans氏の家は経済的に厳しく、7人の姉妹は生活を支えるために学業も満足にできないという子供時代を生き延びた。
姉妹は大人になってからもことあるごとに集まり、支え合った。そんな中でKleynhans氏は2005年、パターノスターにある小さなワイン製造ぶどう園からワインを買い取り、自分のラベルをつけるという事業を始める。ワインは7種、それぞれに姉妹の名前がついた。ラベルには姉妹7人が色とりどりにダイナミックに描かれている。
「このワインで自分たちの運命を変えたかった。家族を結びつけたかった」とKleynhans氏。ビジネスを成長させて、貧困から脱したい――Kleynhans氏は地元の小売業Massmartの支援プログラムに応募する。そしてMassmartの主要株主となったWal-martに認められるように。今ではWal-martで購入できるほか、American AirlinesでもSeven Sistersのワインを楽しむことができる。
南アのワインSeven Sisters Wine。米国に販売経路を経て拡大を図る。