欧州DIYショップ大手Weldom、オムニチャネル基盤を構築

NO BUDGET

2016-09-07 07:20

 フランスのホームセンター大手Weldom(ウェルダム)は、これまで継続的に取り組んできたサプライチェーン改革の一環として、サービスの拡充を目指し、オムニチャネルに対応した世界規模のオーダー処理システムを構築した。サプライチェーンコマース・ソリューションを提供する米Manhattan Associatesが伝えた。

TechRepublic Japan関連記事

 Weldomは、ヨーロッパをはじめとする世界各地で、リビング用品およびDIY用品を販売するさまざまなブランドを展開しているAdeoグループの一員で、フランス全土に200以上の店舗ネットワークを持つ大手ホームセンターブランド。

 今回のプロジェクトでは、作業人員が減少する状況においても、販売チャネルの拡大に伴って増えるオーダーに対応し、迅速で高品質なサービスを提供できる業務プラットフォームを構築することを目的とし、Manhattanのソフトウェアを採用した。

 同社ではこれまでの数年間で、Distributed Order Management(DOM:分散オーダー管理)、Supply Chain Convergence(SCC:サプライチェーン統合)、Warehouse Management Solution(WMS:倉庫管理)など、マンハッタン・アソシエイツの代表的プラットフォームを導入してきた。

 さらにそれを最新版にアップグレードしながら、フランス国内の物流センター(DC)おける物流の中核システムとして活用することで、オムニチャネルに対応した世界規模のオーダー処理システムを構築した。

 また、マンハッタンのLabour Management(労務管理)およびSlotting Optimisation(棚割り最適化)も採用し、物流センターにおけるフロースルースピード、生産性・効率性の向上を目指してきた。こうしたソリューションは、機能統合を実現するアーキテクチャのもと、すべてマンハッタンの単一プラットフォーム上で展開する。これにより、人件費などにかかるコストの抑制を図ることも可能にしているという。

 すでにWeldomでは、マンハッタンと共同で、顧客からの注文履歴や在庫状況をネットワークを介して一覧できる仕組みを開発するなど、プロジェクトを大きく前進させている。オーダーへの対応を最適化し、顧客に対するサービスレベルと収益性のいずれをも最大化できるとのこと。

 さらに、マンハッタンによる今後のLabour ManagementとSlotting Optimisationのアップグレードによって、DC内での業務効率を一層高められるだけでなく、多様な販売チャネルから入る顧客の注文をよりスムーズに処理できるようになるものと期待されている。

 Weldomのサプライチェーン担当バイスプレジデント、Angel Hernanz氏は、以下のようにコメントしている。

 「Manhattanのソフトウェアは単一の統合プラットフォーム上でまるで1つのシステムのように稼働する。それにより、目指すビジネス改革の目的を達成、あるいは超えるほどの成果を得た。個々の機能は、統合によってメリットをもたらす。オーダーに関わる一連の作業を最適化するマンハッタンの機能は、既にの売上改善に大きく貢献している。ネットワークを通じて利用できる在庫を正確かつリアルタイムに把握することで、すべての注文に対する納期について、その日時までより正確にコミットできる。また、サービス品質を落とすことなく、配送にかかるコストを最小限に抑え、最適な在庫を割り当てることが可能になった。この納期回答のシステムは、顧客の満足度向上に役立っている。データセンター全体での生産性を高め、作業プロセスを合理化することで、利益向上にも貢献している」

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]