Microsoftは米国時間9月12日、自社CRM「Microsoft Dynamics」の実装でHPと6年の契約を締結したことを発表した。Microsoftがこの分野で競合するSalesforce.comから乗り換える格好となり、Dynamicsのほか、「Office 365」「PowerBI」などのMicrosoftのクラウド製品を利用してコラボレーション環境を構築する。
HPは営業とパートナー向けの環境を一新しており、その一部として導入された。Dynamics CRMや「Azure」「Office 365」、その他のMicrosoft Cloudソリューションに投資して営業とサービス向けのコラボレーションプラットフォームを構築しているという。Office 365は営業、サービス、マーケティング担当者がチームワークの向上やコラボレーションに利用しており、マーケティング担当者はまた、「Power BI」を利用してビジネス上の洞察を得たり予測を行ったりしているという。
HPの最高執行責任者(COO)Jon Flaxman氏は声明で、「直接販売、パートナー、サービス向けのCRMソリューションにMicrosoft Dynamicsを選んだ。これによりHPは、効率がよく効果を生むコラボレーションエンジンをクラウドベースのソリューションを事業全体で利用することができる」と記している。
HPの前進であるHewlett-Packardは、HPとHewlett Packard Enterpriseとの分社前までCRM、セールスなどでSalesforce.comを利用していた。Salesforce.comとの契約は2012年に結ばれており、翌年にはるHewlett-Packardが提供するConverged Infrastructureで稼働するSalesforceマルチテナント・クラウドの専用インスタンス「Salesforce Superpod」を構築するという提携も結んでいた。