ミック経済研究所は11月4日、UNIXおよびWindowsをプラットフォームとしたサーバ対応のミドルウェアパッケージソフトの市場動向の調査結果を発表した。ソフトウェアベンダー28社を直接ヒアリングしたという。
統合運用管理パッケージの出荷金額は、2015年度は1421億5000万円、前年対比105.8%と堅調な推移を示し、10分野別のミドルウエアパッケージソフト市場に占める構成比41.3%と最も大きな市場規模となっている。
IT運用自動化の属人性排除によるオートマチックオペレーションなど、適用領域拡大が市場を押し上げた。ビッグデータやAIを含めたIoT市場向けのIT投資の押上げにより、2016年度以降も堅調な市場推移が見込まれる。
10分野別市場規模中期予測
RDBMSの出荷金額は、2015年度は999億2000万円、前年対比105.6%と堅調な伸びを示し、市場構成比は29.0%だった。堅調さの背景には、データベースの高速化がシステム統合推進の一つの役割を担ったことや、通信や流通系の大型案件などの押上げがある。
また、日本オラクルは2016年1月にOracle Databaseのライセンス体系を変更し、中小規模システム向けで安価なStandard Edition One(SE1)を廃止、Standard Edition 2(SE2)に一本化した。これにより、ユーザーはライセンス追加購入やシステム構成の見直しを迫られることとなった。日本マイクロソフトは、このSE1提供終了に伴うSQL Server 2016へのリプレースを促進しシェア拡大につなげた。