シトリックス・システムズ・ジャパンは11月18日、「ワークスタイルとデジタルトランスフォーメーションに関する意識調査2016」の結果を発表した。働き方の現状と理想に関する質問では、「理想の働き方」として52%の人が自由に選択できる働き方を選択していることが分かった。
現在と5年後における業務のデジタル化、デジタル化に伴う働き方およびIT環境に関して調査したもの。従業員数1000人以上の国内企業に勤務し、PCまたはスマートデバイスを利用して日常的に業務をしている個人228人が対象となった。インターネットで調査を実施し、IT専門の調査やコンサルティングを手掛けるアイ・ティ・アール(ITR)が協力した。

現在の働き方で「勤務時間、勤務場所ともに自由に選択できる」と回答した人は6%にとどまり、現在は「勤務時間のみある程度自由に選択できる」が15%、「勤務場所のみある程度自由に選択できる」が3%となった。
5年後の働き方では「勤務時間、勤務場所ともに自由に選択できる」と予想した人は13%、「勤務時間のみある程度自由に選択できる」が27%、「勤務場所のみある程度自由に選択できる」が14%となった。
また、業務のデジタル化については、大多数が社内コミュニケーション、情報共有や社員管理に関連する業務でデジタル化が不十分と考えており、5年後のデジタル化の必要性を求めていることが分かった。

現在デジタル化が不十分である業務と5年後のデジタル化が特に必要とされている業務は、「社内の打ち合わせ、会議(不十分:43%、必要:32%)」、「社員の専門知識・スキルの把握(不十分:32%、必要:22%)」、「社員の居場所(在席状況)やステータス(状態)の確認(不十分:28%、必要:19%)」となった。また、業務のデジタル化の障害となるものとして、回答数が全体の50%を超えたのは「情報セキュリティへの不安(54%)」「予算の不足(53%)」だった。
また、モバイル化については利用端末として、PCとタブレットのハイブリット端末、タブレット、ウェアラブル端末の利用が増加すると予測している人が多い。また、5年後には、約半数の人がアプリケーションの実行(48%)、データの保管(58%)はクラウドなどの端末以外の場所で行われると予想している。
5年後のワークスタイルに「大いに影響を及ぼすと思う」とするITに関しては、3割以上の人が「クラウドサービス(39%)」、「IoT(モノのインターネット、30%)」と回答している。特にクラウドサービスは、「やや影響を及ぼすと思う(42%)」とあわせると80%以上に上ることが分かった。
クラウドサービスに次いで多かったのは、「認知技術(自然言語、画像認識、音声認識など、72%)」「IoT(69%)」となった。