企業のIaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)やSaaS(サービスとしてのソフトウェア)に対する依存度は高まっており、2017年には、企業のIT予算の3分の1がクラウドのホスティングやサービスに支出されると予想されている。
451 Researchによれば、現在企業はIT予算の28%をホスティングやクラウドサービスに支出している。また同社は、2017年には社外のインフラサービス、アプリケーションサービス、管理サービス、セキュリティサービスへの依存度が高まり、この数字は34%まで上昇すると予想している。
クラウドサービスへの支出をさらに詳しく見ていくと、実はインフラサービスに対する支出は31%に過ぎず、大半はアプリケーションサービス(42%)、マネージドサービス(13.5%)、セキュリティサービス(8.6%)、クラウド利用に関するプロフェッショナルサービス(5%)など、その他の領域に支出されている。
調査によれば、ホスティングやクラウドサービスに対する支出のうち、非マネージド型またはセルフマネージド型のインフラサービスまたはアプリケーションサービスに対する支出は56%だという。
451 Researchの調査マネージャーLiam Eagle氏は、「非マネージド型のIaaSおよびSaaS市場は、大規模ベンダーに支配されている。しかし、今回明らかになった支出の傾向は、幅広いマネージド型サービスプロバイダが有利になる、バンドル型サービスに対する需要が存在することを示している」と述べている。
回答者の3分の2がパブリッククラウドインフラプロバイダを利用していたのに対し、マネージド型のホスティングプロバイダを使用していたのは4分の1強に過ぎない。
調査によればIaaSとSaaSがよく利用されており、これらの市場は少数の大企業によって支配されているが、Eagle氏はマネージド型のインフラストラクチャサービスやアプリケーションサービスは「よりテールの長いロングテール市場」であり、インフラやアプリケーション製品の運用、最適化、セキュリティを得意とするプロバイダには大きなチャンスがある市場だと述べている。
これらの知見は、2016年8月および9月に、世界の580人以上のITプロフェッショナルを対象として実施された調査に基づくものだ。
このほか、451 Researchは、企業の全ワークロードの41%が、現在何らかの種類のパブリッククラウドまたはプライベートクラウドで実行されており、この数字は2018年中頃までに60%にまで増えると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。