人工知能(AI)の発展に寄与している2つの機関が、自社のAI訓練プラットフォームを開放することになった。汎用人工知能の開発に役立てることが狙いだ。
Alphabetの人工知能部門であるDeepMindは米国時間12月5日、「DeepMind Lab」をオープンソース化することを発表した。DeepMind Labは、エージェントベースのAI研究のための3Dゲームのようなプラットフォームだ。
一人称視点から観察される(DeepMind Labのような)3D世界では、汎用の人工知能、つまり事前にプログラミングしなくても、変化する環境に適応して稼働できる能力の開発が容易になるはずだとDeepMindのチームはブログで説明している。
DeepMind Labのエージェントは浮遊する球体の形の「身体」を持ち、スラスターによって浮揚したり、動いたりする。同プラットフォームで行われる研究の焦点はナビゲーション、メモリ、一人称視点からの3Dビジョン、運動制御、プランニング、戦略、時間だ。ユーザーはGitHubを介して、新しいレベルをDeepMind Labに追加することができる。レベルは、ゲームプレイのロジックや報酬スキームなどの機能などでカスタマイズすることが可能だ。
Elon Musk氏やAmazon Web Services(AWS)などが支援する非営利のAI研究機関OpenAIも、「Universe」をリリースすることを発表した。Universeはさまざまなゲームやウェブサイト、アプリケーションで汎用人工知能を訓練するためのソフトウェアプラットフォームだ。Universeはあらゆるプログラムを、「Gym」に対応する訓練環境に変えることができる。Gymは強化学習アルゴリズムを開発および比較するためのOpenAIのオープンソースツールキットだ。
Universeでは、エージェントが画面のピクセルを観察して、キーボードとマウスで命令を出すことによって、リモートデスクトップを操作するとOpenAIのチームは説明している。UniverseはVNCリモートデスクトップを使って操作する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。