看板 or 人
この記事で一番お伝えしたいポイントを最後に述べます。転職するなら、人に投資している会社をおすすめします。
インフラ技術者に投資しているか否かを判断する簡単な方法を提案します。面接で「貸与される端末のメモリは何GBですか?」と質問してみてください。
あくまで個人的基準ですが、それが8GB以上であれば、人を大事にしている可能性が高いです。一見モノへの投資に見えますが、技術者にとっての端末は、料理人にとっての包丁、プロ野球選手のバットやグローブと同じです。成果に影響します。貧弱なメモリ量で仮想マシンの検証ができますか? いまどきのIDEやツールをストレスなく動かせますか? 会社が技術者のポテンシャルを引き出そうとしているかどうかは、こういうところに出ます。
ちなみに私は幸いなことに、8GB以上の端末が支給され、デバイス管理の上で個人所有端末の持ち込みが可能、また、開発ツールの取得やコラボレーションの障壁となるプロキシがないという環境で働いています。技術者の生産性を上げようという会社の意思を感じます。
残念ながら名のある大企業ほど、一人ひとりの技術者に対するケアや投資が少なくなる傾向がある印象です。会社の看板だけでなく、人を大事にしているかを探ってみてください。
今回はインフラ技術者のキャリアについて、判断を迫られがちなことをまとめてみました。現状に不満がなくとも、もし急に機会が訪れたらどう決断するか、前もって考えてみませんか。その日に備えて。
- 真壁徹 (まかべとおる)
- 金融系システムインテグレーターのアプリ開発者としてキャリアをスタートし、その後外資系ベンダーにてインフラとオープンソースを主戦場とした。クラウドとオープンソースの交差点であるOpenStackに注力し、コミュニティでも意欲的に活動。現在はクラウドベンダーにてソリューションアーキテクトを担当している。