ニュージーランドの経済と人口に関する情報収集を行う政府機関であるニュージーランド統計局は、業務の変革を進める上でデジタルワークスペースが求められていたことから、米Citrix Systemsの政府機関向けDaaS(Desktop as a Service)サービス「GoDaaS」を採用した。
統計局は、定期的に統計を収集する機関から、膨大な量のリアルタイムデータを提供するプロバイダーへと業務を変革させようとしている。最近では、ユーザーがリアルタイムに近いデータを求めるようになってきたため、これまでのような一定の年次調査の価値は低下傾向にあり、統計局ではリードタイムのより短い、頻度の高い調査を実施する必要に迫られていた。
実現するためには、新しい働き方、すなわちデスクワークの文化から自ら活動する作業環境へと変わることが重要だったという。具体的には、職員が場所や端末を問わずにあらゆるアプリケーションにアクセスでき、遂行すべき作業に基づいて業務を実施できるデジタルワークスペースを必要としていた。
今回採用したGoDaaSは「Citrix Workspace Suite」や「NetScaler」などCitrixのソリューションをベースとし、富士通が提供しているサービス。既にニュージーランド政府の多くの主要機関をカバーし、数千人のユーザーにサービスを提供する包括的なクラウド型マルチテナントプラットフォームになっているという。
統計局ではシームレスなユーザーエクスペリエンスや、組織の俊敏性と弾力性の向上を求めており、それらを提供してくれるサービスだと判断したとのこと。
GoDaaSの導入により、物理的なデバイスを導入することなく、関連するアプリケーションを調査担当者に配布できるようになった。臨時の契約職員は自分の所有するデバイスを、常勤職員は共有のノートブックやタブレットを使用することができ、プロジェクト用の臨時オフィスを一晩で設置し、新規調査をサポートできる。こうしてニュージーランド統計局はビジネスを変革し、1200人の職員にデジタルワークスペースを提供することができるようになった。
ニュージーランド統計局 最高デジタル責任者(CDO)、Christopher Buxton氏は「統計局での私たちの働き方は大きく変わった」とコメントしている。