「最高ロボティクス責任者」を3割の企業が設置--IDCの10大予測

日川佳三

2017-02-10 08:35

 調査会社のIDC Japanは2月9日、産業用ロボットやドローンなどのロボット技術の今後の市場性について発表した。2020年までの市場予測をまとめたレポート「IDC FutureScape: Worldwide Robotics 2017 Predictions」に基づき、2017年以降の10大予測を発表した。

 IDCによるロボット市場の10大予測は以下の通り。

ロボット市場の10大予測
IDCによるロボット市場の10大予測。工場の産業機械だけでなく、物流における棚卸し作業や人間との共同作業など、幅広い用途でロボットが使われるようになる

(1)Robot as a Service

 2019年までに商用サービスロボットアプリケーションの30%は、Robot as a Serviceのビジネスモデルの形態で提供され、ロボット導入のコスト削減を促す。

(2)Chief Robotics Officer

 2019年までに主要企業の30%はChief Robotics Officer(最高ロボティクス責任者)や組織内にロボティクス専任者を配置する。

(3)市場の競争環境の進化

 2020年までにロボティクス導入をサポートする800億ドル規模のICT市場に新規プレイヤーが参入し、企業はベンダーの選択肢が増加する。

(4)ロボティクス関連の人材が不足する

 2020年までにロボティクスの成長は優秀な人材の獲得競争を加速させ、平均給与は最低60%上昇するにも関わらず、ロボティクス関連職の35%は人材が不足する。

(5)ロボティクスが規制対象に

 2019年までに政府は雇用の維持とセキュリティ、安全、プライバシー問題に対応するため、ロボティクスを対象とした規制を導入し始める。

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