調査会社のIDC Japanは2月9日、産業用ロボットやドローンなどのロボット技術の今後の市場性について発表した。2020年までの市場予測をまとめたレポート「IDC FutureScape: Worldwide Robotics 2017 Predictions」に基づき、2017年以降の10大予測を発表した。
IDCによるロボット市場の10大予測は以下の通り。
IDCによるロボット市場の10大予測。工場の産業機械だけでなく、物流における棚卸し作業や人間との共同作業など、幅広い用途でロボットが使われるようになる
(1)Robot as a Service
2019年までに商用サービスロボットアプリケーションの30%は、Robot as a Serviceのビジネスモデルの形態で提供され、ロボット導入のコスト削減を促す。
(2)Chief Robotics Officer
2019年までに主要企業の30%はChief Robotics Officer(最高ロボティクス責任者)や組織内にロボティクス専任者を配置する。
(3)市場の競争環境の進化
2020年までにロボティクス導入をサポートする800億ドル規模のICT市場に新規プレイヤーが参入し、企業はベンダーの選択肢が増加する。
(4)ロボティクス関連の人材が不足する
2020年までにロボティクスの成長は優秀な人材の獲得競争を加速させ、平均給与は最低60%上昇するにも関わらず、ロボティクス関連職の35%は人材が不足する。
(5)ロボティクスが規制対象に
2019年までに政府は雇用の維持とセキュリティ、安全、プライバシー問題に対応するため、ロボティクスを対象とした規制を導入し始める。