(6)ソフトウェア定義型ロボットの登場
2020年までにロボットの60%は、ロボットに組み込まれるべき新機能、認知能力、制御プログラムがクラウドサービスで提供されるようになる。このような変化から、ロボティクス向けのクラウドマーケットプレイスが形成され始める。
(7)人間と協働するロボット
2018年までに新規導入されるロボットの30%は、既存ロボットの3倍の速度で動作するスマートなロボットになり、人間の周囲で安全に作業する。
(8)インテリジェントRoboNet
2020年までに商用ロボットの40%はメッシュネットワークに接続されたロボットの最適化された稼働情報や機能情報が共有され、ロボットの運用効率は全体的に200%改善する。
(9)工場以外でのロボット導入拡大
2019年までに物流、医療、公共/公益、資源の主要企業の35%は、ロボットを活用した運用自動化を検証するようになる。
(10)ロボティクスを活用するeコマース企業が増加
2018年までにグローバルeコマース/オムニチャネル企業の主要な200社の45%は、倉庫内の受注処理業務や配送業務にロボティクスを導入する。

IDC Manufacturing Insightsのロボティクスリサーチディレクターを務めるDr. Jing Bing Zhang(ジン・ビン・チャン博士)氏
現在において主流のロボットは、工場での組み立て作業などをこなす産業用機械だ。これに対して、IDC Manufacturing Insightsのロボティクスリサーチディレクターを務めるDr. Jing Bing Zhang(ジン・ビン・チャン博士)氏は、「人間とロボットが共同で作業をするようになる。工場以外の領域でもロボットが使われるようになる」とロボットの今後を展望する。
発表会では、ロボット市場の市場規模についても発表した。2015年から2020年にかけての世界のロボット市場は、年平均成長率22%で成長する。一方、日本のロボット市場は、年平均成長率は18%で成長する。2016年の市場規模のシェアは、日本を除くアジア太平洋地域が55%と過半数を占める。日本が11%で、米国は14~15%だ。

2015年から2020年にかけてロボット市場は年平均成長率22%で成長する