Microsoftは米国時間3月2日、「Visual Studio Code」のバージョン1.10をリリースした。同社は毎月のようにコンスタントにVisual Studio Codeの新版を公開している。今回も、コード全体を俯瞰する「ミニマップ」の表示機能や、テキストのドラッグアンドドロップによる編集、公式Linuxレポジトリのサポートなど、多数の新機能を追加した。
ミニマップ表示機能は、画面の右側にソースコードを縮小して表示する機能だ。以下のスクリーンショットを見てもらえば、その意味は一目で理解してもらえるだろう。コード全体を俯瞰して把握したり、移動したりするのに役立つ。

提供:Microsoft
選択したテキストをドラッグアンドドロップで移動して編集する機能も追加した。ただし、この機能はデフォルトではオフになっており、現時点では他のアプリケーションへのテキストのドラッグアンドドロップもサポートしていない。
また、構文のハイライトを維持したまま、選択したテキストをクリップボードにコピーする機能も実装された。これによって、Visual Studio Code上で表示されている書式のまま、コードを他のアプリケーションにコピーできるようになった。この機能は、プレゼンテーションの資料などでコードを紹介したいときなどに特に役立つはずだ。
さらに、今回からLinuxディストリビューション向けの公式リポジトリが利用できるようになった。DebianベースのディストリビューションやUbuntuにはaptの署名付きリポジトリが提供され、Stable版とInsider版が利用できる。これによって、各プラットフォームの自動アップデート機能が利用できるようになった。Red Hatベースのディストリビューション向けには、yumの署名付きリポジトリが提供され、Stable版が利用できる。
その他の主な追加機能には、次のようなものがある。
- JSDocコメントの自動生成:「/**」と入力するだけで、作成中の関数のJSDocコメントが自動的に生成される。
- ファイルエクスプローラーのキーバインド設定:ファイルエクスプローラーの主な機能に、キーバインドを設定できる。これはユーザーからの要望が多かった機能だという。
- 例外表示の改善:デバッグ中に発生した例外を、エディタの中から直接参照できるようになった。
- カラム内ブレークポイント:1行のコードに複数のブレークポイントを設定できる。これも要望の多い機能だったという。
- ターミナル内でのリンク表示:ターミナル出力にリンクを張れるようになった。
- タスクのキーバインドをサポート:よく使われるタスクにキーボードショートカットを割り当てられる。
- HTML編集時のDOMへの移動:HTML編集中に、IDやクラス名でDOMに移動できる。
- 言語用デフォルト設定の追加:Go、Make、YAML、Markdownのデフォルト設定が追加された。
Visual Studio CodeはMicrosoftが提供するオープンソースのコードエディタで、WindowsだけでなくLinuxやmacOSでも動作する。