Amazonは米国時間3月15日、「AWS Lambda」を用いて「Alexa」のスキルの開発やホスティングを行う開発者らに対して、100ドル分のプロモーションクレジットを提供すると発表した。
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Alexaは、「Amazon Echo」に搭載されているデジタルアシスタントだ。Alexaのスキルは実質的に、サードパーティーの開発者らによって開発されたアプリで構成されており、こういったアプリによってAlexaに追加のサービスや機能がもたらされている。Amazonによると、Alexaのスキル数は現時点で1万を超えているという。
今回提供されるプロモーションクレジットは、Alexaのスキルを開発する開発者が、現在提供されている「Amazon Web Services」(AWS)の無料利用枠を超えた場合に発生するクラウドストレージ料金やコンピューティング料金を補填(ほてん)するという目的を持っている。
Amazonによると、Alexa開発者らのほとんどは、1カ月あたり100万件のAWS Lambdaリクエストと、最大750時間の「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」のコンピュート時間を無料で利用できる無料利用枠を活用しているという。とは言うものの、スキルの利用が大きく増加し、無料利用枠の上限を超えた場合、月額利用料金が発生する。
プロモーションクレジットは、コストという障壁を取り除き、開発者らにより堅牢なスキルを開発してもらうことを推奨するAmazonの戦略だ。またこれは、Googleよりも先んじて開発者のマインドシェアを獲得するための戦略とも言えるだろう。
AmazonでAlexaのサービスおよびスキル担当バイスプレジデントを務めるSteve Rabuchin氏は「Alexaのスキルを開発しようとする驚くほど熱心な開発者らの大規模なコミュニティーが既にできあがっている」と述べ、「開発者らが抱えている制約を取り払い、AWSのサービスが持つ利点を活用した堅牢かつユニークなスキルを開発できるようにする新たなプログラムを今回発表できるのはうれしい限りだ。開発者らがAlexaにどのようなスキルを追加してくれるのか楽しみだ」と続けた。
このプログラムの適用を受けるうえで、開発者らは少なくとも1つのスキルを公開している必要がある。同プログラムで提供されるのは、有効期間が12カ月のAWSクレジット100ドル分(初回のみ)と、毎月追加で支給されるAWSクレジット100ドル分となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。