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目撃情報から個人を瞬時に特定・追跡、日立が監視カメラ解析の新技術

日川佳三

2017-03-27 15:45


日立製作所 研究開発グループ テクノロジーイノベーション統括本部 システムイノベーションセンタ メディア研究部 シスM3ユニット 主任研究員の村上智一氏

 日立製作所は3月27日、監視カメラの映像からリアルタイムに特定の人物を発見して足取りを追跡できる技術を開発したと発表した。ショッピングセンターなどの防犯用途を想定する。2018年度中の実用化を目指す。

 「緑のジャンパーを着た怪しい人物を見た」「逃走人物は大きなバッグを抱えていた」といった目撃情報で監視カメラ映像から人物の候補をピックアップし、その人物の行動を把握できる――今回開発された技術の最大の特徴は、リアルタイムに個人を特定できること。リアルタイムでありながら、髪型や服装など全105項目の外見の特徴に、歩く/走るなど10項目の動作の特徴を利用して、高精度に人物を特定する。

 機能は大きく2つ。特定人物を早期に発見する機能(高速人物発見)と、同一人物を複数カメラで追跡する機能(高速人物追跡)だ。背景には、「限られた人員でショッピングセンターなどを警備しないといけない」(日立製作所の村上智一氏)という状況がある。

 同日の記者発表会では、これらの機能を実際に使ったデモンストレーションが行われた。必要なサーバスペックとして、デモ環境では監視カメラ3台につきサーバ1台を使用しているという。


特定人物を早期に発見する機能のデモンストレーション画面

同一人物を複数カメラで追跡する機能のデモンストレーション画面

複数の特徴から個人特定し、リアルタイムに検索

 該当者のリアルタイムな検索は、従来では計算に時間がかかるため、服装の色で絞り込むなど、特定の項目に限定することしかできなかった。しかし服装の色で検索しても、候補がたくさん出てきてしまうなど、個人の特定には至らない。


従来は服装の色など特定の項目で検索するしかなかったし、仮に個人を特定できたとしても、顔画像で検索するしかなかった

 また、仮に個人を特定できたとしても、個人をカメラ映像で追跡するには、顔の特徴を抽出し、これを利用して検索するしかなかった。このため、顔がはっきりと映り込む入場ゲートのカメラのようなケースなどしか追跡できなかったという。

 今回、日立製作所はリアルタイムに個人を特定する手法として、複数の項目を同時に判別できる演算方式を採用。項目に応じて個別に判別する場合と比べ計算量を約40分の1に削減したとしている。

 新技術では性別、年齢、髪型や髪色、装飾品(マスク、帽子など)、上半身(スーツ、Tシャツなど)、上半身色(赤など)、持ち物(傘、バックパックなど)、下半身(ジーンズ、ショートスカートなど)、下半身色(青など)、履物(革靴、スニーカーなど)、履物色(白など)といった外見上の特徴を判別できる。

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