情報通信研究機構(NICT)は4月3日、サイバーセキュリティ分野の人材を育成する「ナショナルサイバートレーニングセンター」を設置したと発表した。併せて25歳以下を対象にセキュリティ技術者を育成する「SecHack365」プロジェクトも開始した。
ナショナルサイバートレーニングセンターは、NICTが政府や自治体向けに実施するサイバー防御演習「CYDER」(CYber Defense Exercise with Recurrence)や、2020年の東京五輪・パラリンピックを想定したサイバー演習「サイバー・コロッセオ」と、SecHack365の実施を担う。また、サイバートレーニング事業の企画や推進、高度化に向けた研究開発などについて助言する「ナショナルサイバートレーニングセンター・アドバイザリーコミッティー」の設置も予定している。
SecHack365では、将来のサイバーセキュリティ分野の研究者や起業家候補となる25歳以下の学生や若手社会人を対象に、1年にわたってセキュリティ技術の研究開発の指導や、国内外の研究者・技術者との交流を行う。同日から募集を開始し、40人程度を選抜することにしている。
CYDERは2016年度に全国11地域で39回実施されたが、NICTの計画では2017年度に全都道府県で100回実施するとし、サイバー演習の規模を大幅に拡大させる。