Microsoftは米国時間4月19日、「Microsoft Cognitive Services」の3つのツールの一般提供を開始した。
「Face API」「Computer Vision API」「Content Moderator」の3ツールだ。新しいCognitive Servicesは「Azure Portal」から入手可能だ。価格は、Microsoftのサイトに掲載されている。
Microsoftは現在、約20種類のCognitive Services APIの開発に取り組んでいる。これらのAPIの狙いは、開発者が音声認識や言語理解、感情検出などの機能を自らのアプリケーションに組み込めるようにすることだ。
Cognitive Servicesとボットは、Microsoftの人工知能(AI)、より具体的に言えば「プラットフォームとしての会話」戦略全体を支えるものとなっている。同社のCognitive Services APIは「Microsoft Bot Framework」と円滑に連携し、ボットが関わるシナリオで特に力を発揮するように設計されている(ボット関連のシナリオ以外でも使用できる)。MicrosoftのCognitive Servicesと同様、ボットも音声や言語、視覚に基づいて動作することが可能だ。
2017年に入ってから、Microsoftの関係者は、60カ国の42万4000人以上の開発者が既にさまざまなMicrosoft Cognitive Servicesを試していると述べた。
Microsoftによると、今回一般提供が開始されたFace APIは、人間の顔を認識および比較して、視覚的な類似性もとに顔をグループ化し、過去にタグ付けした人々を画像から識別するという。
Computer Vision APIは、あらゆる画像の内容を理解するためのツールを開発者に提供する。Microsoftは19日のブログ投稿で、「Computer Vision APIは画像内のさまざまな物体、著名人などの人間、活動を識別するタグを作成し、それを説明する論理的な文章を作成する」と説明している。Computer Vision APIは画像内のランドマークや手書き文字も認識することができる(手書き文字認識機能は現在プレビューとなっている)
Content Moderatorは、ユーザーが画像やテキスト、動画データを公開する前に、それらの情報を隔離して精査する機能を提供する(動画モデレーション機能は「Azure Media Services」の一部として、プレビュー提供されている)。
Cognitive Servicesの一般提供については同日、機械学習やデータベース、アナリティクスに関する情報を提供するData Ampウェブキャストの中で発表された。
またMicrosoftは、Data Ampイベントで、「SQL Server」の次期版の新プレビュー「Community Technology Preview(CTP)2.0」についても発表した。このバージョンのSQL Serverは同日時点で、「SQL Server 2017」として発表されている。Microsoftの関係者がこれまでに明らかにしていた通り、SQL Server 2017は、「Windows Server」やLinux、Dockerコンテナで利用可能になる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。