Samba 3.5.0以降のバージョンに、リモートから任意のコードを実行可能な脆弱性が見つかった。開発チームが5月24日、脆弱性を修正したSamba 4.6.4、同4.5.10、同4.4.14をリリースし、ユーザーへ直ちにアップデートするよう呼び掛けている。
開発チームによると、悪意あるクライアントから書き込み可能な共有ライブラリをサーバに読み込ませることによって脆弱性を悪用され、リモートから任意のコードを実行されてしまう恐れがある。この脆弱性には「CVE-2017-7494」の識別子が採番された。
早急にアップデートが難しい場合の緩和策では、(1)デフォルトで有効なSELinuxのポリシーにより外部ディレクトリからのエクスプロイトモジュールをブロックする、(2)書き込み可能な共有のSambaのファイルシステムをマウントして「noexec」オプションを使用する、(3)「smb.conf」の「global」セクションに「nt pipe support = no」パラメータを追加して「smbd」を再起動する――方法が紹介されている。ただし、(3)ではWindowsクライアントからのアクセスで一部機能が利用できない場合があるという。
共通脆弱性評価システム(CVSS)バージョン3を用いた米Red hatによる脆弱性の評価では、基本値が7.5(最大は10.0)とされている。