最近まで、セキュリティはクラウドのアキレス腱だった。現在では、多くのITリーダーが、必要なセキュリティの提供をクラウド自体に頼っている。
これは、テクノロジサービスプロバイダーのInsightが先頃、401人のITプロフェッショナルを対象に実施した調査で明らかになった要点の1つだ。ITプロフェッショナルの現在の自社ITインフラストラクチャに対する評価は平均すると「B」で、2016年の「Bマイナス」から若干向上していることも分かった。クラウドコンピューティングはどの点から見ても完全に「コンピューティング」になった。
企業が今導入しているクラウドコンピューティングモデルで上位に入ったのは、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(57%)とセキュリティ・アズ・ア・サービス(51%)で、インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(39%)とディザスタ・リカバリ・アズ・ア・サービス(34%)がこれに続いた。
提供:Joe McKendrick
この調査では、企業がモノのインターネット(Internet of Things:IoT)を歓迎していることも分かった。半分近くの回答者は、コンシューマーエンゲージメントに関連する自社のテクノロジ戦略にIoTを組み込んでいると報告した。
テクノロジ意思決定者がIT予算を増やす必要があると述べた分野で最も多かったのは、セキュリティ(55%)とクラウド(44%)だ。クラウドサービスへの投資に関しては、データセキュリティが最も重要だと3分の2近くの回答者が述べており、多くのITプロフェッショナルにとって、クラウドの安全性が喫緊の問題であることを示唆している。
多くの組織で、クラウドの導入は混乱を招くこともある。10人中3人以上はクラウド環境でのデータ可用性を懸念していると報告し、3分の1の回答者は、クラウドサービスの実装が組織に極めて大きな混乱をもたらすのではないかと心配している。
大半のテクノロジ意思決定者(84%)は、自らの組織がこの1年間、クラウドサービスに投資を行ってきたと答えた。多くの組織にとって、それは漸進的な進歩を反映した、複合型のハイブリッドアプローチである。コーポレートアプリケーションワークロードのパブリッククラウドへの移行を完了済みと報告した回答者はわずか15%だったが、クラウド実装が半分以上終わっていると述べた回答者は47%に上った。こうした流れを主導しているのは大企業と中規模企業だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。