ITRは6月27日、国内のCSMS/PSIRT/IoTセキュリティ構築運用支援サービス市場規模の推移および予測を発表した。
CSMS(Computer Security Management System)は、産業用オートメーションおよび制御システムを対象としたコンピュータセキュリティのマネジメントシステム。また、PSIRT(Product Security Incident Response Team)は、製品のセキュリティや脆弱性対応などを行う専門チームを指す。
これによると、2016年度の同市場は前年度比33.3%増と高い成長をみせた。2017年度も同27.0%増と高い成長率を維持することが予測される。CSMS/PSIRT/IoTセキュリティ構築運用支援サービス市場規模推移および予測
2016年度の売上金額は24.8億円。国内企業にCSMSの国際標準の取得への動きが見られるほか、IoTの進展に伴い電力・ガス・水道などの各インフラへのセキュリティ対策の重要性が高まっていることから、2017年度も高い成長力を維持すると予測される。
ITRでは、日本はグローバルと比較して、制御システムや産業用オートメーション、IoT機器へのセキュリティ対応が遅れており、BCP対応や重要インフラ産業のセキュリティ対応も国策を含めて遅れていると指摘する。このことを背景に、今後は、CSMSの導入や、IoTセキュリティの構築が企業責務として求められるようになり、同市場のサービスは急速に発展するとしている。