サービスインまでの時間を大幅に短縮し、働き方改革にも貢献
ここまでの石田氏の説明で分かることは、Azure上でひびきを運用していくことで、より柔軟なデータ活用やワークフロー運用が可能になるということだ。
例えば、ひびきSm@rtDBには、あるワークフロー内の個々のプロセスにかかる所要時間を測定し可視化する機能がある。この機能をAzure上のひびきに搭載すると、規定よりも時間がかかっているケースではチャットでアラートを流すこともできるほか、Machine LearningやCognitive Servicesを使って分析し、プロセスの遅延を予測してプロアクティブに改善していくことも可能になるはずだ。さらにプロセスの遅延原因を迅速に推定して、改善スピードを向上させることも考えられる。
また、ひびきにはあらゆる業務データを蓄積し、複数部門での共有を促す役割もあり、Azureの機能を使って、よりデータを検索しやすくしたり、各部門にこれまで気づかなかったさまざまな有益な情報をリコメンドしたりもできるようになる。
ひびきは、現在開発中だが、石田氏によると商品企画、開発、製造、販売促進、営業、カスタマーサポートというあらゆる業務部門の業務の連鎖を簡便に、そして柔軟に改善していく基盤になっていくという。
「部門内で、たこつぼ化した業務フローを他の業務フローと連鎖させることで、業務の標準化が進み、それが働き方改革にもつながっていく。ただし、そのためには各種のデータを連鎖させることが必須になる。ひびきは、業務の可視化と継続的な改善を行うためのツール。Azureを開発プラットフォームにすることで、システムのサービスインまでの時間は100分の1に短縮される」