IBMのブロックチェーン技術を食の安全に活用へ--食品関連企業各社と連携

Asha McLean (ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2017-08-24 14:02

 世界的な食品サプライチェーンの企業で構成されるグループが、汚染された食品が消費者に届くのを防止しようと、IBMのブロックチェーン技術を導入する。

 Dole、Driscoll's、Golden State Foods、Kroger、McCormick & Company、McLane Company、Nestlé、Tyson Foods、Unilever、WalmartがIBMと連携し、世界的なサプライチェーンがブロックチェーンの恩恵を受けられる新たな分野を明らかにするという。

 世界保健機関(WHO)によると、汚染された食品が原因で10人に1人が病気になり、40万人が命を落としているという。IBMは、二次汚染、食品に起因する疾病の拡大、不要な食品廃棄、リコールの経済的な負担など、食品の安全性に影響する重要な問題の多くが、情報の入手機会やトレーサビリティの不足によって拡大していると述べている。

 その結果、正確な汚染地点の特定に数週間かかり、さらなる疾病を引き起こしたり、売り上げの減少や商品の廃棄を招きかねないという。

 IBMは、声明で次のように述べている。「ブロックチェーンは、すべての取引に関して信頼できる環境を構築するため、こうした問題に対処するのに非常に適している。世界的な食品サプライチェーンの場合、生産者や納入業者、加工業者、流通業者、小売店、規制当局、消費者といったすべての関係者が、取り引きされる食品の原産地や状態に関して、信頼できる既知の情報にアクセスできる」

 3月に発表されたIBMのエンタープライズ向けの「IBM Blockchain」を利用すれば、汚染された商品を汚染源まで短時間で追跡できる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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