ティントリ、500万円台のオールフラッシュ入門機--仮想マシン100台をサポート

藤本和彦 (編集部)

2017-10-31 07:00

 ティントリジャパンは10月30日、オールフラッシュストレージのエントリモデル「Tintri T1000」を発表した。12月から販売代理店経由で販売・出荷する。税別価格は544万2500円。

Tintri EVP EngineeringのTony Chang氏
製品発表説明会で登壇したTintri EVP EngineeringのTony Chang氏

 T1000は、仮想マシン(VM)100台以下の小規模環境に対応した2Uラックマウント型。物理実効容量が2Tバイトのフラッシュストレージを搭載し、論理実効容量は10Tバイト。ハードウェアとOS、管理ソフトは9月に発表されたエンタープライズモデル「Tintri EC6000」と共通となっている。

 ただし、SSD(240Gバイト×13台)やネットワーク(10GbE)の構成は固定化。容量拡張にも非対応であるとしている。また、「SyncVM」「TGC Advanced」「Cloud Connector」といったソフトウェアを利用するにはT1000用のソフトウェアスイートを追加する必要がある。

オールフラッシュ製品のラインアップ
オールフラッシュ製品のラインアップ

 「EC6000ではカバーできない小規模向けのモデルを求める声が多かった」と職務執行者社長の河野通明氏は製品発表説明会で説明した。

 T1000のユースケースは大きく3つが想定されている。

 1つ目は、地方拠点や部門単位などの仮想インフラ環境だ。限られたIT予算の中でコストを抑えつつ、高い可用性が求められる環境に適しているとする。複数の拠点に設置したT1000のデータを本社データセンターに設置したEC6000に集中的に複製するなどの運用が可能だと技術本部 SEマネージャー 鈴木宏征氏は説明する。

 データ複製「ReplicateVM」とデータ暗号化「SecureVM」のソフトウェアライセンスが標準でバンドルされるため、「追加コストなしでデータ保護環境を構築できる」(同氏)

 これまでは規模が小さいためにためらっていたような小規模な環境にも導入が可能だ。

 2つ目は、小規模な仮想デスクトップ基盤(VDI)環境の構築である。仮想デスクトップ単位でパフォーマンスに合わせてストレージリソースを最適化する自動QoS機能を搭載。これにより、ブートストームや性能問題を解消するとしている。

 またQoSを手動で設定することで、仮想デスクトップごとに性能保証を設定することも可能。インライン重複排除とデータ圧縮機能でデータ量を抑える仕組みとなっている。

 3つ目は、システムの検証やテスト用として小規模な仮想インフラ環境を構築したい場合だ。検証テスト後にそのまま実運用として利用できるほか、EC6000を拡張追加して集中管理することが可能となっている。

 販売パートナーは、ノックス、丸紅情報システムズ、ネットワンパートナーズ、ネットワールド、兼松エレクトロニクス。

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