NECは11月15日、無線通信技術「LPWA(Low Power Wide Area)」の規格の1つである「LoRaWAN」に準拠した通信事業者向けネットワークサーバを12月に発売する。今後3年間でグローバルに30社への提供を目指す。
新製品は、LoRaWAN対応ゲートウェイを介して同規格に準拠するセンサデバイスと接続する。ID管理、データレート制御、チャネル割り当てなどが可能で、複数の企業やサービス事業者による同一センサデバイスの共有や、それぞれが保有するセンサデバイスの制御などに対応する。また、LoRaWANを活用したさまざまなサービスアプリケーションとの連携が可能なWebAPIを提供するため、センサデバイスから収集したデータの活用が容易になる。
LPWAは、少ない消費電力で、キロメートル単位の距離を通信できる無線通信方式。機器のバッテリ消費を抑えながら、データを収集する基地局まで電波を届けられるため、IoT(モノのインターネット)向けの利用拡大が見込まれている。LoRaWANは、LoRa Allianceで規格化が進められている低消費電力の広域ネットワークプロトコル。
LoRaWANに準拠したネットワークサーバの接続イメージ(出典:NEC)
ネットワークサーバは、大井電気など複数のLoRaWAN対応ゲートウェイとの接続検証を完了しており、それらと組み合わせて通信事業者へ提供していく。NECでは、ネットワークサーバ単体だけでなく、センサデバイスからアプリケーションまでをトータルソリューションとして提供していく方針。