Hewlett Packard Enterprise(HPE)は米国時間11月28日、マルチクラウド管理サービス「HPE OneSphere」を発表した。真の包括性を目指すもので、さまざまなパブリッククラウド、オンプレミスのプライベートクラウド、ソフトウェア定義インフラの管理を行うことができる。IT管理者、開発者、企業幹部と組織内のさまざまな人が利用するツールを目指す。
HPEのソフトウェア定義・クラウドグループでシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるRic Lewis氏は、「OneSphereは最終的に、IT、企業、開発者がより素早く連携できるようにする」と述べている。
Lewis氏によると、「クラウドファーストの方針を採用した顧客にとってもハイブリッドが新たな現実となった」という前提でOneSphereを構築したという。
Moor Insights&StrategyのRhett Dillingham氏は、企業がさまざまな理由からプライベートインフラに投資を続けているものの、クロスクラウドプラットフォームによって戦略的なクラウド採用が容易になったと述べている。「ハイブリッドクラウドインフラの管理が企業にとって課題となりつつある」として、クラウド管理ツールは通常は似通っており、各クラウドごとに別の管理ポータルがあると指摘する。
この課題を解決すべく、HPEはオープンなアプローチをとり、あらゆるクラウドプロバイダーで利用できるようにOneSphereを設計した。まずは「Amazon Web Services(AWS)」をサポートし、その後「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」にも対応を拡大する。HPEは600社以上が集まる「Cloud28」のパートナーとも協業し、OneSphereを拡大する計画だ。オンプレミス側では、VMware、「Kubernetes」をはじめさまざまなプラットフォームをサポートする。将来は、「OpenStack」「Azure Stack」なども利用できるようにする計画だ。
OneSphereはソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)として提供し、顧客は自社のパブリックとオンプレミス環境のITリソースのプールにアクセスできる。仮想マシン、コンテナ化されたワークロード、ベアメタルアプリケーションなどを管理できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。