クラウディアンは、「NVIDIA Deep Learning GPU Training System(DIGITS)」のバージョン6.1のインターフェースにS3 APIを開発、追加した。これにより、ディープラーニング技術を使うソフトウェア開発において、同社のS3互換オブジェクトストレージ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE」に保存する大量データを簡単に利活用できるようになるという。
NVIDIAが開発するDIGITSは、画像分類、セグメンテーションおよびオブジェクト検知のために、高精度のディープニューラルネットワーク(DNN)を迅速にトレーニングできるソフトウェア。GitHubでソースコードが公開されており、クラウディアンはその環境を使ってDIGITSとS3互換オブジェクトストレージとの連携を可能にする開発を行った。
HYPERSTOREは、世界中のクラウドサービスやアプリケーションが採用するS3 APIをネイティブのインターフェースとして7年前に開発されたオブジェクトストレージ製品。スモールスタートでスケールアウトでき、APIで操作できるクラウドと同様のストレージシステムを、ユーザーのデータセンター内に構築・運用することが可能となる。世界中のクラウドサービスやエンタープライズITのストレージシステムに商用採用されており、最近では、インターネット経由で24時間センサログやネットワークカメラ映像を集め続けるIoTや、大量データを使い学習するディープラーニングなどの大量データ保管のためにも活用され始めているという。
S3 APIインターフェースを追加したDIGITS
代表取締役社長の太田洋氏は、「ディープラーニングは、大量データを学習することで認知精度を高め、大量データが想定外であった従来型ストレージ装置は、人工知能開発には適していないん。DIGITSと容量無制限のHYPERSTOREが連携することで、膨大なデータを自在に使うAI開発ができる」とコメントしている。