GMOインターネットは1月22日、「Z.com Cloud ブロックチェーン」の正式版を提供開始すると発表した。このサービスはPaaS型のブロックチェーンプラットフォームで、仮想通貨「イーサ(ETH)」の取引基盤であるイーサリアムを利用して、ブロックチェーン上に分散型のアプリケーションを構築できる。
「Z.com Cloud ブロックチェーン」とプロダクトモデルの展開イメージ
Z.com Cloud ブロックチェーンでは、ユーザーが効率的にブロックチェーンを活用したサービスシステムを構築できるよう、6種類のプロダクトモデルをオープンソースで提供している。
プロダクトモデル
また、ブロックチェーンと並列で機密情報を保管するデータストア(データ格納領域)を設置し、データストア内に保存したデータのアクセスコントロールができる。一般にブロックチェーンでは、記録データが全てのコンピュータ(ノード)にオープンになるが、データストアに保存された機密情報などのデータファイルは、権限を与えられたユーザーだけが呼び出して閲覧できる。
さらに、サービス運営者がユーザーの代わりにトランザクション手数料を代払いできる機能がある。これにより、サービスを利用するユーザーは、仮想通貨で手数料を支払う必要がなく、開発したブロックチェーンサービスの普及を図れる。
同サービスでは、世界各地のインフラ環境にブロックチェーンネットワークを配置し、プライベートブロックチェーン環境を構築している。このため、災害などで一部のノードが損害を受けても、他の拠点に保管されたデータをもとにサービスを継続することができる。また、複雑なブロックチェーン技術をAPIで包括的にコントロールできるため、サービスをより簡単に構築できる。
利用料金は、初期費用、月額費用は無料の従量課金制。データ保存量は30円/GB、データ転送量は13円/GB。ETH使用量は3000円/ETH。