デンマークに拠点を置くMobile Industrial Robots(MiR)は、2017年における自律型モバイルロボットの売上高が3倍になり、その25%は米国市場でのものだと最近発表した。
また、2015~2016年には売上高が500%増となっている点も、同社が対象とする複数の業界をまたがった自動化の導入ペースの速さを裏付けるものと言える。
倉庫や工場、製造プラントの内外で部品や商品を運ぶ自律型プラットフォームのメーカーは活況に沸いている。これまで自動化されていない施設を運営してきた企業は、自動化競争の一環として、大規模な施設改修が不要なボルトオン型の自動化ソリューションに目を向けている。
このようなニーズを満足させるシステムに対する需要は極めて大きく、フルフィルメント分野や小売分野を手がけるMiRやFetch Robotics、Locus Roboticsといった企業は爆発的な成長を遂げている。
MiRは海外、特に北米における自動化市場の著しい成長によって輝いているという点で興味深い事例と言える。同社の売り上げの4分の1は北米市場におけるものだ。
MiRは2016年に初の海外オフィスをニューヨークに設置しており、2018年には米国西海岸の代理店と顧客をサポートするためにカリフォルニア州サンディエゴにもオフィスを開設する予定だ。また、2018年には米国の従業員数を2倍以上に増やす計画だ。
さらに同社は2017年に中国(上海)とスペイン(バルセロナ)、シンガポール、ドイツ(ドルトムント)にオフィスを開設している。
どうやら同社は、モバイルロボットの普及という真の波がまだ来ていないと感じているようだ。
MiRの最高経営責任者(CEO)Thomas Visti氏は最近、「モバイルロボット市場はまだ初期の段階だ」と述べるとともに、「より多くの企業が社内の運搬作業を自動化するうえでのモバイルロボットの可能性を見出していくため、今後の1〜2年で爆発的な普及が見込まれる」と述べている。
そういった波が押し寄せてくるなか、同社は良い位置に付けていると言えるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。