ノークリサーチは2月5日、中堅・中小企業が利用する業務アプリケーションのうち、スマートデバイスでの利用状況に関する調査および分析の結果を発表した。
10分野の業務アプリケーションの中で、スマートデバイス利用割合が最も高いのは顧客関係管理(CRM)だということが分かった。
同調査は、日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業を対象に2017年7月〜8月に実施された。有効回答件数は1300社。
導入済み業務アプリケーションにおけるスマートデバイスの利用割合(年商500億円未満全体)
10分野の業務アプリケーションは、ERP/生産管理/会計管理/販売・仕入・在庫管理/給与・人事・勤怠・就業管理/ワークフロー/グループウェア/CRM/BI・帳票/文書管理・オンラインストレージサービス。
CRMが最も高い値を示した理由について、ノークリサーチでは、営業担当が出先で顧客情報(特にGPSを用いた位置情報)を確認するなど、スマートデバイス端末の機能が業務効率改善につながりやすいことを挙げている。また、ERPや生産管理における回答割合が高い背景として、工場や倉庫などの現場作業でタブレットを用いた情報共有を行う活用シーンなどを挙げた。
ERPが今後持つべき機能や特徴(一部項目のみ抜粋)(年商500億円未満全体)(スマートデバイス利用状況別)
なお、同調査の分析結果からは、社外利用や個人所有のスマートデバイス活用では業種別のERP機能対応ニーズが高いことも分かった。ERPでは、スマートデバイス、社外利用、個人所有デバイスといった利用シーンにおいて求められる機能では「業種別/業態別のラインアップが豊富である」がトップとなった。
ノークリサーチでは、ERPがスマートデバイスで広く利用されている状況について、ERP活用が日々の業務に浸透している結果だとし、こうした背景から、業種別/業態別の対応力に関するニーズも高くなっているとしている。