ヤフーは2月6日、ビッグデータとAI技術を掛け合わせた新規事業創出を目指す実証実験を開始すると発表した。
実証実験では、顧客企業の持つデータと、ヤフーの検索やメディア・ECなどの多岐にわたるビッグデータを利用する。AI技術・スパコンなど高度な計算技術を使い、「生活者の深い理解に基づく商品企画」「需要予測に基づく生産・物流の最適化」など、あらゆる企業活動の課題解決に分析結果を活用していく。
同社は、これまで「Yahoo!検索」の検索履歴と「Yahoo!ショッピング」の購買履歴を掛け合わせることで、「Yahoo!ショッピング」の新規ユーザーに対する商品レコメンドのクリック率を4.5倍に向上するなどの実績がある。このような取り組みをベースに、異なる企業間においてもビッグデータ連携による各種予測精度の向上させていく。
同社は、これまでも同種の実証実験を日産自動車、江崎グリコ、日本プロサッカーリーグ、神戸市、福岡市などと進めてきた。今回の取り組みはそれをより広い分野に拡大していくことを目的にしており、ビッグデータを保有する企業・自治体・研究機関を対象に参画者を募る。
ヤフーは、実証実験を通じて企業間ビッグデータ連携のノウハウを蓄積し、2019年度の事業化を目指している。また、将来的には、同社と顧客企業だけでなく、複数企業間でのビッグデータの相互活用を進めていく。