アイ・ティ・アール(ITR)は2月15日、国内データ分析/レポーティング市場規模推移および予測を発表した。
同市場の2016年度の売上金額は144億5000万円で、前年度比19.4%増の伸びとなったことが分かった。これは、ユーザー自らがデータ分析やレポート作成を実行できるセルフサービス型製品の普及や、モノのインターネット(IoT)で得られたデータの分析を行う企業が増加していることが市場拡大の要因となっていると見られる。2017年度も前年度比16.3%増の大きな伸びを続けると予想する。
同市場をパッケージとSaaSの提供形態別に分類すると、導入が急速に拡大しているのがSaaSだ。2016年度のSaaS市場の売上金額は10億5000万円で、前年度から約倍増の拡大を見せた。データをクラウドで管理する傾向が高まり、親和性の高いSaaSを選択する企業が増加していることから、2017年度も同市場は引き続き倍増の伸びが予想されている。
図:国内データ分析/レポーティング市場規模推移および予測:提供形態別(出典:ITR)
ITRでは、パッケージ製品の切り替えから、今後さらにSaaSの割合が増加すると予想する。また、新規導入では、非定型分析機能を提供するセルフサービス型の製品・サービスが中心となっており、パッケージやSaaSを問わず市場の伸びをけん引していると見ている。