ITRは2月27日、国内のECサイト構築市場の規模推移と予測、販売商材別シェアを発表した。
2016年度の国内ECサイト構築市場の売上金額は129億1000万円で、前年度比14.1%増と高い伸びを見せたことが分かった。利用者の嗜好分析機能やマーケティング機能など、製品やサービスの高機能化に伴ってECサイト構築案件が大型化したことが要因とみられる。今後、ネットショップや利用者はさらに増加していくことから、2016〜2021年度の年間平均成長率は11.1%となるとITRは予想する。
提供形態別では、2016年度はSaaS市場が前年度比14.3%増となり、パッケージ市場よりも好調な伸びを示した。2017年度もパッケージ、SaaSともに2桁成長を維持し、徐々にSaaSのシェアが高まるとITRはみている。
国内ECサイト構築市場の販売商材別では、2016年度のシェア上位は「アパレル・アクセサリー」「食品・飲料品」「理美容品・薬品」となった。これらの3商材の合計で市場の過半数を超えており、今後も販売商材の中心を占めると予測される。
ITRでは、国内ECサイト構築市場の高い成長率の背景に、「アパレル・アクセサリー」が大手ECモールへの出店に加えて、自社ECサイト構築に注力していること、定期購買の市場が「食品・飲料品」や「理美容品・薬品」に拡大していること、デジタルマーケティングツールとの連携・統合を視野に入れたECプラットフォームへのリプレースが進んでいることの3つの要因があるとし、今後も高成長が期待されるとしている。