Dropboxは米国時間3月1日、Googleと提携し、「G Suite」のクラウドツールと連携するクロスプラットフォーム機能を導入すると発表した。
DropboxとG Suiteは競合関係にあることから、今回の提携は注目に値する。Dropboxは先週、新規株式公開(IPO)を正式に申請した。申請書類の中で、Googleとはクラウドストレージとコンテンツコラボレーション双方の市場で競合するとしていた。
Dropboxは、両プラットフォームにとって初となるG Suiteとの連携を、「コンテンツと、関連する会話のための統一された場所」を顧客に確実に提供する手段だととらえている。Dropboxによると、顧客の50%以上がG Suiteも使用しているとみられるが、これまでG SuiteのファイルをDropboxに保存する手段はなかった。
Dropboxのエンジニアリング担当バイスプレジデントであるTony Lee氏は、「ユーザーが愛用するツールで複数の端末間での作業がしやすくなるようにしたい」と述べた。「Googleと協力してプラットフォームの壁をなくし、チームが毎日利用している情報を一元化できることを喜ばしく思う」(Lee氏)
Dropboxによると、この連携によって、ユーザーはDropboxから直接、「Google Docs」「Sheets」「Slides」を作成、閲覧、編集できるようになる。「Dropbox Business」の管理者は、Google Docs、Sheets、SlidesをDropbox内にある他のコンテンツと同じように管理できるようになる。
Dropboxによると、「Gmail」や「Hangouts Chat」に組み込む新たなネイティブ機能を開発する計画だという。Gmail内からDropboxのリンクを生成する機能や、Hangouts ChatからDropboxファイルの検索や共有、プレビューができる機能などだ。
「ユーザーが職場にどんなツールを持ち込もうとG Suiteを利用できるようにするのがわれわれの目標であり、こうした連携は、共通の顧客が毎日利用しているツールによってコラボレーションを促進するのに役立つ」と、Google Cloudで製品管理担当のディレクターを務めるRitcha Ranjan氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。