調査

2018年のIoTセキュリティ支出は15億ドルに増加へ--ガートナー

Charlie Osborne (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-04-04 07:15

 Gartnerは米国時間3月21日、2018年の世界的なIoTセキュリティに対する支出が前年比28%増の15億600万ドル(約1600億円)まで増えるとする調査結果を発表した。2017年の推定支出額は11億7400万ドルだった。

 同調査では、2021年にはIoTセキュリティ支出が31億1800万ドルに達するとも予想している。

Gartner

 Gartnerの調査ディレクターRuggero Contu氏によれば、企業は現在「インターネットに接続されるスマートデバイスで使用されているソフトウェアやハードウェアの出所や性質をコントロールできない」ことが多く、このことが支出増の要因になっているという。

 同社はさらに、IoT導入のためのベストプラクティスやツールが存在していないことで、2020年までのIoTセキュリティに対する潜在的な支出が80%抑制されるとも述べている。

 今後は、規制もIoT支出に関する判断に影響を及ぼす要因の1つになってくる。EUの一般データ保護規則(GDPR)がまもなく発効することもあって、データ保護に対する意識は世界的に高まっており、IoTデバイスも懸念材料の1つになっている。

 スマートデバイスの標準やプロトコルは依然として分裂状態にあるが、工業部門や医療部門などの規制が厳しい産業で必要性が高まっていることもあって、今後は業界規模の技術標準が定められる可能性が高いとみられる。

 Contu氏は、「センサ、ロボット、クラウドベースのサービスを通じたリモート接続などの、インテリジェントなネットワーク接続デバイス導入による業務プロセスのオートメーションの改善に対する関心が高まっている」と付け加えている。「産業用モノのインターネット(IIoT)やインダストリー4.0とも呼ばれるこのイノベーションは、すでにエネルギー産業、石油・ガス産業、運送業、製造業など、運用技術を導入している産業部門のセキュリティに影響を与えている」

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  3. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  4. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  5. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]