Microsoftは米国時間4月12日、「Windows Insider Program」で「Skip Ahead」リングを選択しているユーザー向けに、「Windows 10 Redstone 5」のテストビルド「Build 17643」をリリースした。この新ビルドから、アプリのデータやウェブサイトなどの情報をユーザーがタブでグループ化する生産性向上機能「Sets」が「Office 365」にも対応するようになった。
また同ビルドには、今春のリリースが予定されている「Windows 10 Redstone 4」で搭載される最新の機能も含まれている。
Sets機能は3月にリリースされたRedstone 5のテストビルド「Build 17618」から搭載されており、「メール」や「カレンダー」「OneNote」「MSN News」「Windows」「Microsoft Edge」に対応していた。
Build 17643ではOffice 365にも対応したことで、「Word」ドキュメントに、「Excel」や「PowerPoint」「Outlook」などのデータを含むSetsタブ経由で情報を追加できるようになった。
Windows Insider Programの責任者Dona Sarkar氏は、「Office 365のSetsを活用することで、株価やクレジットカード利用データをExcelの予算シートに毎月追加するのも、複数のレポートやウェブサイトからのデータをPowerPointに取り込むのも、書籍紹介のための引用管理をWordで行うのも、今まで以上に多くのことを、迅速に実現できるようになる」と述べた。
提供:Microsoft
これらのOffice 365対応機能を利用できるのは、「Office Insider」プログラムにも登録しているWindows Insider登録ユーザーに限られる。この機能を試すには、Office 365のサブスクリプションと最新バージョンのデスクトップ版Office 365が必要だ。Office Insiderへはこちらから登録できる。
MicrosoftはSetsに2つの改良を加えた。Setsは今回のビルドより、カスタマイズを施していないデフォルトのタイトルバーを使用するほとんどのWin32デスクトップアプリで有効になった。なお、「Paint.exe」はデフォルトのタイトルバーを使用していないためSetsを利用できない。
2つ目の改良は、Edgeに対するサポートの強化だ。
また、MicrosoftはEdgeの「Microsoft WebDriver」に「Feature on Demand」機能を搭載した。これはソフトウェアのバージョンとデバイスとの間におけるバイナリのミスマッチという問題に取り組むためのものだ。
さらにこのアップデートでは、SIMカードを搭載した「Windows 10」デバイス向けとして、ローミング中のデータ使用量を表示する機能が追加された。この機能は、市場で増えてきている、Windows 10を搭載し「常にインターネットに接続されている」という新たなタイプのノートPCやコンバーチブルPCで重宝するはずだ。
このほかMicrosoftは、Windows Insider Programのユーザーからの声に応え、「拡大鏡」モードの全画面表示において画面中央にマウスカーソルを表示するためのオプションも搭載した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。