Ciscoは米国時間5月1日、「AppDynamics」と「Cisco CloudCenter」で「Kubernetes」サポートしたと発表した。これによって企業は、Kubernetesの利点を最大限に引き出すことができるようになるという。
では、それをどのように実現しているのだろうか。まず前提として、企業はアプリケーション開発のスピードを上げるために、コンテナの導入を進めている。コンテナは、継続的インテグレーションと継続的デリバリ(CI/CD)を支える。Kubernetesを使えば複数のコンテナを同時に管理できるため、CI/CDを進めるには大きな助けになる。しかし、コンテナの潜在能力を最大限に生かすには、アプリケーションを開発環境からデータセンターやクラウドの本番環境に移行する場面で、解決しなければならない課題が残っている。
Ciscoによれば、「Cisco CloudCenter 4.9」と「AppDynamics for Kubernetes」によって、Kubernetesでオーケストレーションされたアプリケーションを、オンプレミスとパブリッククラウド環境の両方にシームレスに展開、監視、最適化することが容易になるという。
具体的には、AppDynamics for Kubernetesはポッド(Kubernetesで使用される、複数のコンテナをまとめて管理する単位)に展開されるアプリケーションのパフォーマンスを監視する。さらに、Kubernetesオブジェクトのグループ化、検索、フィルタリング、管理のための基礎となるメタデータであるラベルを利用し、あらゆるリソースのパフォーマンスのメトリクスを収集する。
またCisco CloudCenterは、Kubernetesをサポートしたことで、はじめからAppDynamicsによる監視を行える状態で、コンテナベースのアプリケーションを展開できるようになった。Cisco CloudCenter 4.9は、CiscoとGoogleが共同で取り組んでいるオープンなハイブリッドクラウドソリューション「Goodzilla」の鍵となる要素だ。Cisco CloudCenter 4.9、「Cisco Container Platform」、Google Cloud Platformの「Google Kubernetes Engine」(GKE)などの組み合わせによって、顧客はどんなインフラでも本番グレードのコンテナを実行することができるようになる。これによって企業は、オンプレミスとGoogle CloudをKubernetesによってつないだハイブリッドクラウド環境を構築できる。
Cisco CloudCenter 4.9の一般提供はすでに始まっている。AppDynamics for Kubernetesは5月9日にリリースされる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。