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調査

デジタル変革成功には「個」と「組織」の双方の力を高める施策が必要--ガートナー

NO BUDGET

2018-05-30 13:44

 ガートナージャパンは5月22日、日本企業がデジタルトランスフォーメーションに成功するための3つの施策について発表した。

 3つの施策は以下の通り。

 1.IT部門は、ワークプレーステクノロジに関するエンドユーザー教育を新たなミッションに据える

 2.ITリーダーは、ビジネス部門リーダーと共同で、ビジネス現場に新規IT利用推進の核となるチームをつくり、成功実例を示して全社員の意識を変える

 3.IT部門はシャドーITの背景にある自発性に着目することによって、ワークプレースにおけるユーザーの自主性を引き出す

 1.については、エンドユーザーが教育されないまま、放置されているという日本の企業に共通する課題から提言された。同社の調査では、業務用途のデジタルテクノロジのスキルに関する日本の自己評価は、調査した7カ国の中で最も低かった。

 また、2017年12月に日本で実施した調査では、ワークプレースのソリューションについて、企業としての公式な教育機会があるという回答は全体の19.1〜23.4%で、大多数は「同じ部門やグループの先輩や同僚が教えている」状況であることが明らかになっている。さらに、ワークプレースソリューションのスキル習得に関しては、約5割が個人で「何となく」習得しており、IT担当者に聞きながらの習得は全体の1〜3%と、極めて少数派であるという結果だった。

ワークプレースソリューションに関するスキルの習得方法
ワークプレースソリューションに関するスキルの習得方法

 ガートナーでは、IT活用力の強化がエンドユーザーの自助努力に委ねられている状況を打破するには、IT部門が、ITの導入までで任務完了とせず、教育とエンドユーザーによるIT活用まで責任を持って支援する体制を構築することが肝要だとした。

 また、IT部門のヘルプデスク化によって、業務量が増加する、あるいは戦略的領域への集中が阻害されるという懸念も聞かれるが、こうしたサポート体制を実際に導入している企業では、IT部門員の認知度の向上やエンドユーザーとの緊密な関係の構築など、従来得られなかった効果を獲得している。

 2.については、慣れ親しんだIT環境を変えたくないエンドユーザーが存在するという状況から提言された。コラボレーションコミュニケーション領域では、個人や組織の生産性を飛躍的に向上させるツールが続々と登場しているが、慣れ親しんだ電子メール、ファイルサーバしか使わず、革新的なツールを敬遠する組織やエンドユーザーも多く存在しているという。同社の調査でも、特にシニア層、上級職は慣れ親しんだ環境を変えることを好まない傾向があることが分かっている。

プライベートで使うITと業務で使うITの使いやすさの年代別比較
プライベートで使うITと業務で使うITの使いやすさの年代別比較

 こうした状況についてガートナーでは、若い人たちが使いにくいと感じている業務ITも、年齢が上になるほど、慣れてしまうと不便だと思わなくなるユーザーの特性を示しているとした。また一方で、IT部門が、ユーザーに画期的なツールの価値をうまく伝えられていない現状も多く見受けられるという。革新的なITを取り入れるには、まずはIT部門が主導的に動き、社内で影響力のある人物やチームを前面に据えて、ITの活用による実際の成功例を示し、次第に全体を巻き込むことなどが有効だとした。

 3.については、そもそも企業が提供している業務ITが使いにくいということを背景に提言された。エンドユーザーは使いやすいプライベート用のテクノロジをビジネスでも使いたがる傾向が強くなっており、特に若い世代を中心に、LINE、Dropbox、宅ふぁいる便、Skypeなどが水面下で使われている。こうしたことから、ワークプレース領域にシャドーITが多発している企業は少なくない。

 ガートナーでは、シャドーITはIT管理者から見ると基本的には「負」の側面が強いが、実は極めてユーザー目線の選択であり、自主性を伴っており、おのずと生産性も高くなるとした。IT部門の手を煩わせず、教育コストも節約できるほか、従業員同士のエンゲージメントにも役立つという側面もあるので、ITリーダーは、シャドーITの背景にあるテクノロジ需要を正しくとらえ、エンドユーザーのIT活用意欲を引き出すための施策を実行することが大事だとした。

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