GartnerのバイスプレジデントのDave Cappuccio氏が「The Data Center is Dead」(データセンターの死)と題されたブログ投稿で述べたところによると、同社は、80%の企業が2025年までに従来のデータセンターを閉鎖すると予想しているという。現時点で従来のデータセンターを既に閉鎖している企業の割合は、わずか10%である。
クラウドサービスやIoTなどの革新的技術の登場により、従来のオンプレミスのデータセンターの利点は今後少なくなっていく、とGartnerは指摘する。
Cappuccio氏によると、コンピューティングワークロードは物理的な場所ではなく、ビジネスニーズに応じて配備されるようになるという。また、企業はより柔軟なインフラストラクチャを構築するために、一連のサービスパートナーとの関係を構築しなければならなくなるという。さらに、分散型デジタルインフラストラクチャを管理する技術が台頭し、企業が資産やプロセスを監視し管理するためのツールが提供されるだろう、とGartnerは述べた。
しかし、こうした変化には、汎用性に重点を置いてスタッフを再訓練する必要性も伴う。
最高情報責任者(CIO)は物理インフラストラクチャではなく、アプリケーションポートフォリオに重点を置いたIT戦略を構築するようになっており、「従来のITアーキテクチャに基づく決定からサービス主導の戦略へと移行している」とCappuccio氏は話す。
Gartnerによると、多くの組織がクラウド導入の問題だけでなく、IoTプロジェクトやエッジコンピューティング環境、外向きアプリケーションの顧客体験の強化にも取り組んでいるという。
データセンターの使用に関して今後大きな変化が起きると予想しているのは、Gartnerだけではない。Ciscoも、2021年までにクラウドデータセンターのトラフィックがデータセンター全体のトラフィックの95%を占めるまでになる、と2018年初頭に予想した。2016年はこの割合が88%だった。
Ciscoによると、少数(約600)の巨大なハイパースケールデータセンターに、全データセンターサーバの53%が設置されるようになり(2016年には27%)、全データセンターの処理能力の69%(2016年には41%)、データセンターに置かれているデータの65%(2016年には51%)、データセンタートラフィックの55%(2016年には39%)のシェアを占めるようになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。