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調査

働き方改革の前後で浮上したギャップ--世代や職位でも違いが鮮明に

ZDNet Japan Staff

2018-08-15 06:00

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が、会員企業を対象に実施した「働き方改革」に関する意識調査の結果を発表した。実施前の期待と実施後の効果に大きなギャップが生じていることや、世代や職位で「働き方改革」に対する意識に違いがあることなどが分かった。

 調査は2017年12月にアンケートを行い、427人(男性86%、女性14%)が回答した。96%は働き方改革が必要だと回答している。既に働き方改革を実施しているのは60.7%、計画中を含む未実施は39.3%だった。働き方改革で最も重要だとする施策では、34%が「会議やチームワークの効率化」、26%が「在宅勤務」、17%が「モバイルワーク」を挙げている。

 在宅勤務やモバイルワークによるポジティブな影響では、実施中および未実施の企業とも「通勤や移動に費やす時間を有効に使う」を最も多く挙げており、実施前の期待と実施後の効果との相違がほぼなかった。「仕事に集中でき、生産性が向上」は、実施前の企業では32.3%、実施中の企業では41.8%に上り、実施によって効果をより強く感じる企業が多い。しかし「育児や介護の必要性が生じた際に有効」を挙げた企業は、未実施では53.3%だが、実施中では36.9%にとどまり、事前の期待ほどに効果を得られないと感じる企業が目立つ。

出典:JUAS
出典:JUAS

 一方でネガティブな影響では、実施中および未実施の企業とも「仕事とプライベートの区切りが難しい」を最も多く挙げている。また、未実施の企業の52.6%が「同僚とのコミュニケーションに不安」、36.4%が「上司とのコミュニケーションに不安」を挙げたが、実施中の企業では前者が39.8%、後者が28.9%であり、実施後におけるコミュニケーションへの不安は少なくなっている。しかし未実施の企業の11.6%が挙げた「孤独や疎外感があると思う」は、実施中の企業では18.1%と高くなっている。

出典:JUAS
出典:JUAS

 部下が在宅勤務やモバイルワークを実施する場合のポジティブな影響では、未実施の企業では「ワークライフバランスに効果」(54.4%)が最も多いが、実施中の企業では41.6%にとどまる。しかし、部下の残業時間が減る」や「介護や育児に有効」を挙げる割合は、未実施の企業より実施中の企業の方が高かった。

 一方、ネガティブな影響には、未実施の企業では「部下の管理や評価に不安」(32.2%)や「部下の生産性低下に不安」(20.0%)が挙げられたが、実施中の企業では20.2%、14.5%と低くなっている。しかし、「部下が働き過ぎるのではないかと不安」は未実施の企業では5.6%だが、実施中の企業では13.9%に上り、在宅勤務やモバイルワークによる働き過ぎを懸念していることが分かった。

 世代別に見た場合、働き方改革は不要とする割合は20代では12.5%に上るが、30~50代では5%未満だった。

出典:JUAS
出典:JUAS

 不要とする理由で20代は、66.7%が「効果がない」、33.7%が「改革できる業務がない」を挙げており、JUASでは、未婚や子供がいない可能性が高いこと、また、与えられた業務をこなそうと考えていることが背景にあると分析する。一方、30代は「出社しないと業務が回らない」(66.7%)が、40代では「不平等が出る」(50.0%)が最も多く、組織の中間層としての役回りを重視している様子がうかがえる。

 職責別で見ると、働き方改革で最も重要だとする施策に、一般職は「在宅勤務」(34.4%)を挙げたが、経営層では「会議やチームワークの効率化」(48.2%)を挙げた。「在宅勤務」を挙げる経営層は17.9%と少なく、「会議やチームワークの効率化」を挙げる一般職は25.0%にとどまり、一般職と経営層で重要だと考える施策が逆転していた。

出典:JUAS
出典:JUAS

 また人材採用で効果がある施策では、一般職の約60%が在宅勤務やモバイルワーク、サテライトオフィスなどの「多様な作業環境」を挙げたが、経営層では約40%にとどまる。経営層はオフィスの個室で作業に集中できるため、必要性を感じていないとも考えられるという。

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