大企業におけるモバイルビジネスアプリの導入事例は急速に増えている。Strategy Analyticsのレポートによれば、これは多くの企業が、モバイルビジネスアプリに多くの機能を求め始めているからだという。同レポートでは、2023年にはモバイルビジネスアプリ市場は1400億ドル規模に達し、世界的なモバイルワーカーの数は18億8000万人になるとしている。
Strategy Analyticsのモバイルワークフォース戦略担当主席アナリストGina Luk氏は、プレスリリースで、「労働者のモバイルアプリケーションに対する要求は高まっている。電子メールや音声通話だけでなく、モバイルでビジネスアプリケーションにアクセスできるようになることを望んでいる」と述べている。「B2BおよびB2Cのモバイルアプリ、ウェブアプリ、およびセンサやデバイスなどの『モノ』をつなぐアプリに対する、実際の需要が存在する」
同氏は、これらのアプリの真価は、企業の既存のERPシステムや、ビジネスプロセスで利用されるデータベース(CRM、営業支援システム:SFA、現場作業支援システム:FFAなど)と、モバイルデバイスをリンクさせられることにあると述べている。
「プラットフォームに関わらず、この情報にユビキタスにアクセスできることは、ユーザーの情報へのアクセスの仕方を変えるだけでなく、企業が価値の高いデータを収集し、活用する方法も変えている」(Luk氏)
同レポートによれば、5G、人工知能(AI)、ブロックチェーン、IoTの進化がこの市場の拡大を後押ししているという。特に5Gは企業に多くの影響を与える可能性が高く、これには複数人のビデオ電話や、信頼性が高く、常に利用できるユニファイドコミュニケーションアプリを備えた、完全に無線化されたクラウドベースのオフィスの実現が含まれている。
Strategy Analyticsのエンタープライズリサーチ担当エグゼクティブディレクターAndrew Brown氏は、リリースの中で、「モバイルアプリはより強力になる」とし、「中小企業や大企業は、新技術によってより一貫したB2B/B2B2C体験を構築できるようになり、モバイルデバイスを利用して、異なるアプリの管理や統合を自由に行えるようになる」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。