Dell EMCは8月31日、NTTフィールドテクノと協業し、クラウド管理型の無線LANシステム「Dell EMC Networking Aerohive」に、設置工事や設定作業などをパッケージ化してワンストップで提供すると発表した。
Dell EMC Networking Aerohiveは、Dell EMC NetworkingスイッチとAerohiveアクセスポイントを一元管理するクラウド型の有線/無線ネットワークシステム。クラウド上の管理ツールを使用して、ネットワークを計画、構成、展開することができる。
今回、NTTフィールドテクノと協業することで、これまでの無線LAN機器の設置や設定といった煩雑な作業を簡略化し、ワンストップで導入可能となった。
今回の協業の背景については、「中堅中小企業では、PCと併せて無線LANを導入する際、納入や設定といったサービスもきめ細かく提供してもらいたいというニーズが高かった」(Dell EMC ネットワーク事業部 事業部長 西澤均氏)という。
無線LAN機器の設置工事と簡易設定をパッケージにした「据え置き工事パック」が6万9525円(税別)、企業の希望に沿って設定や工事などの内容を決定する「充実工事パック」が個別見積もりとなっている。
また、通信不可時の障害切り分けや復旧作業の代行、オンサイト交換といった保守サービスもオプションで提供する。
サービスの概要(出典:Dell EMC)
Dell EMCの推進する「Open Networking」戦略
同日開催された会見では、Dell EMCの「Open Networking」戦略についても説明があった。
Dell EMCでは、2014年から「Open Networking」を推進。サーバのオープン化と同様、ネットワーク機器を構成するハードウェアとソフトウェアを切り分け、自由に組み合わせて利用できるようにすることを目指す。Cumulus Networks、Big Switch Networks、VMware、ミドクラ、IP Infusion、Pluribus Networksなどとパートナーシップを結んでいる。
2016年には、オープンソースの「Open Swtich」をベースとしたネットワークOS「OS10」を発表。商用サービス向けのサポートを付けた「Open Edition」と、さらにデータセンター向けのソフトウェアスタックを同梱した「Enterprise Edition」がある。
現在は、「Open Networking 2.0」に進んでいるという。従来のようにソフトウェアスタックをフルパッケージではなく、Enterprise L3、InterConnect、Multicast、MPLSという個別のパッケージで用意する。必要な機能だけをパッケージで購入し、ネットワークOS上が稼働させられる点が特徴だ。
Open Networking 2.0の概念図(出典:Dell EMC)