Mozillaは米国時間9月26日、「Firefox」アカウントの新しい復元オプションを発表した。FirefoxアカウントはFirefoxブラウザに含まれるユーザーシステムである。26日より、ユーザーは自分のアカウントに関連付けられたワンタイムリカバリキーを生成できるようになった。パスワードを忘れても、このリカバリキーを使って、自分のFirefoxデータへのアクセスを回復することが可能だ。
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Firefoxアカウントは、Firefoxブラウザの最近の全てのバージョンに含まれている。Firefoxアカウントが多くのユーザーに知られているのは、「Firefox Sync」のおかげである。Firefox Syncはパスワードや履歴、開いているタブ、ブックマーク、インストールされたアドオン、一般的なブラウザオプションなどのFirefoxデータを複数のFirefoxインスタンス間で同期するシステムだ。
Syncでは、Firefoxアカウントのパスワードによって、ブラウザデータをユーザーのローカルコンピュータ上で暗号化する。保存のためにMozillaのサーバに送られる際にはデータはすでに暗号化されていて、Mozillaのエンジニアも、復号キーとして機能するユーザーのパスワードなしではアクセスできない。
ユーザーがノートPCを紛失した、またはスマートフォンを盗まれた場合、Firefoxを新しいデバイスにインストールしても、Firefoxアカウントのパスワードがなければ、以前のブラウザデータをダウンロードして復号することはできない。
しかし、Mozillaは26日、Firefoxアカウント向けに「リカバリキー」と呼ばれる機能を公開した。ユーザーはFirefoxアカウントのパスワードを忘れてしまった場合に備えて、自分のデータの第2の復号キーとして使用可能なリカバリキーを生成することができる。
Firefoxのリカバリキーは、多くのオンラインサービスで2要素認証の設定中に提供されるリカバリコードに似ている。
Mozillaによると、リカバリキーは一度しか使用できないので、ユーザーはリカバリキーを使用したら、新しいリカバリキーを生成する必要がある。これらのキーの生成方法は、Firefoxサポートページで説明されている。
しかし、Mozillaはユーザーに対し、複数のデバイスにFirefoxをインストールすることも推奨している。そうすれば、1台のデバイスへのアクセスを失っても、別のデバイスを使ってパスワードをリセットしたり、ローカルに保存されたデータを新しいアカウントに同期させたりして、そのデータが永遠に失われるのを防ぐことができるからだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。