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AWS re:Invent

AWS、人工衛星データの利用を“民主化”する「AWS Ground Station」を発表

國谷武史 (編集部)

2018-11-28 09:54

 Amazon Web Services(AWS)は米国時間11月27日、地球上を周回する人工衛星のデータをオンデマンド型の従量課金で利用できるようにする新サービス「AWS Ground Station」を発表した。

AWSのリージョンを人工衛星と通信する“基地局”にしてしまうAWS Ground Station
AWSのリージョンを人工衛星と通信する“基地局”にしてしまうAWS Ground Station

 同サービスは、AWSの世界各地のリージョン(データセンター群)とLockheed Martinが開発する小型アンテナを組み合わせた“地上基地局”と地球上を周回する人工衛星が随時、通信を行うことにより、ユーザーが必要な時に必要な種類のデータを入手や保存をしたり、分析処理などを行ったりすることを可能にする。

AWS Ground Stationの概要
AWS Ground Stationの概要

 当初は、12の地上基地局が設置される。人工衛星から地上基地局にダウンロードされたデータをAmazon EC2のインスタンスでリアルタイムに処理し、S3ストレージへの保存、あるいは分析や機械学習を通じて洞察を得られるという。衛星の動きを追従しながら地上基地局をまたいだ利用や活用もできるとしている。

 Lockheed Martinによれば、人工衛星と通信するための地上基地局の整備には100万ドル以上の膨大な近い建設費が必要で、地球規模できめ細かく整備するようなことは非現実的とされてきた。このため、1カ所の地上基地局にユーザーが集中し、ユーザーが使用できる時間や回線が非常に限られながら、一方でそのコストは非常に高く、人工衛星データの利用拡大が困難だった。

Lockheed Martinが開発する“基地局”のためのアンテナ
Lockheed Martinが開発する“基地局”のためのアンテナ

 AWS 最高経営責任者(CEO)のAndy Jassy氏は、ユーザーがAWSのコンソールから数クリックの操作だけで、地上基地局の使用タイミングを予約したり、インスタンスを実行したりできると説明。料金も分単位での課金になり、「ゲームチェンジとなる革新的なサービス」(Jassy氏)とその意義を強調した。

 これまでユーザーは、人工衛星データの利用が定常時にほぼ限定されていただけに、今後は火山噴火や地震、山火事といった災害発生などの緊急時に、すぐに人工衛星のデータから画像解析を通じて被害範囲を把握するといったことが可能になる。今回の施策は、人工衛星データ利用の“民主化”となるようだ。

ファーストユーザーとパートナー各社
ファーストユーザーとパートナー各社

 Lockheed Martin Space エグゼクティブバイスプレジデントのRick Ambrose氏は、「地球上を周回する人工衛星は現在2000基ほどあり、新たな取り組みで1万6000基程度に拡充したい」としている。Jassy氏は、2021年までに現在の使用規模の2倍に引き上げたいと述べた。最初の顧客はDigitalGlobe、BlackSky、Spire、Capella Space、Open Cosmos、HawkEye 360となっている。

記者発表会後に談笑するAWSのJassy氏(左)とLockheed MartinのAmbrose氏
記者発表会後に談笑するAWSのJassy氏(左)とLockheed MartinのAmbrose氏

(取材協力:アマゾン ウェブ サービス ジャパン)

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