NTTデータや富士通とのプラットフォーム競争に先手!?
本プラットフォームの検討を開始する企業は、金融機関としては、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、秋田銀行、静岡銀行、十六銀行、常陽銀行、八十二銀行、百五銀行、広島銀行、ふくおかフィナンシャルグループなど35行。
会計ソフトメーカーとしては、応研、OSK、オービックビジネスコンサルタント、ソリマチ、ピー・シー・エー、freee、マネーフォワード、ミロク情報サービスなどが名を連ねている。
筆者がこの発表に注目したのは、こうした動きによって中小企業の会計データを軸とした金融分野のデジタル変革が進むとみているからだ。前述した背景の話にあるように、紙による処理をなくすことで大きな効果が期待できる。
今回の発表でもう1つ注目したいのは、同様のプラットフォーム競争である。同様のプラットフォーム作りは、金融分野に実績があるNTTデータや富士通なども狙っているとみられる。
この点について日本IBMの広報に聞いてみたところ、「今回の発表はそうした競争環境で先手を打った形だ。金融機関ではメガバンク全てにも、また会計ソフトメーカーも主要な企業に賛同をいただいた。広くお役に立てるプラットフォームとして仕立て上げていきたい」とのことだった。
今回の発表は、金融分野のデジタル変革のまさしく“土台”となる領域だけに、今後の動向も注視しておきたい。