Microsoftは中小企業に対する「Microsoft Azure」サービスの販売方法を3月から変更する計画だ。同社はAzureサービスや、「Azure Marketplace」上の特定のサードパーティー製品を、「Microsoft Customer Agreement」(マイクロソフトクラウドアグリーメント:MCA)を用いて同社から直接購入するよう、顧客に推奨していく。
同社はこの変更を大々的に発表しておらず、米国時間1月10日にライセンスページで公式に明らかにしたのみだ(筆者もこの発表を Redmond Magazineの1月15日付けのブログ投稿を通して知ったくらいだ)。
Microsoftによると、MCAが、顧客がAzure製品を購入するために現在使用している、「Enterprise Agreement」(エンタープライズ加入契約:EA)や、Azureのみを対象とする「Server and Cloud Enrollment」(サーバーおよびクラウド加入契約:SCE)を通じた手段に取って代わるものになることを意図している。
この新たなMCAにより顧客は、単一の製品カタログとともに、11ページからなる簡潔なデジタル契約書にアクセスすることになる。 「Microsoft commerce experience」というFAQ文書(PDFダウンロード)によると、Azureの新規契約はMCAによって取り扱われ、既存の契約は更新日が到来した際にMCAに引き継ぐことができるという。また、今回の移行によるサービスの中断はなく、変更になるのはサブスクリプションの課金主体のみだという。
同社は、この変更により「ライセンスのトランザクションプロセスが顧客にとってより容易かつ効率的でシンプルなものになる」と述べたが、MCAによって同社のパートナーチャネルを大幅に切り離す(同社はそういった意図を否定しており、「今回の新たなコマースモデルにおける付加価値サービスとソリューションで、われわれのパートナーは重要な役割を担う」と述べている)理由については具体的に語らなかった。
筆者もMicrosftに問い合わせたところ、以下の声明を受け取った。
「過去10年間において、われわれがビジネスに取り組む方法は変わってきており、顧客のイノベーションと繁栄に向けた支援を強化するために、購入に関するエクスペリエンスを進化させる必要が生じた。顧客のニーズを念頭に置いて生み出した新たなデジタル購入プロセスにより、顧客にとってのMicrosoftエクスペリエンスが合理化される。このモデルにより課金とコストの管理のしやすさと、包括的なサブスクリプションとアカウントの管理機能が拡張、拡大されることで、顧客は自らが購入、サブスクライブした製品の管理において、より優れた可視性と透明性、アジリティを手にできるようになる」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。