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海外コメンタリー

英の合意なきEU離脱がIT業界に落とす影

Steve Ranger (ZDNet UK) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2019-02-08 06:45

 英国の合意なき欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の影響は、既に雇用や投資に影を落とし始めており、行く手には深い霧が立ち込めている。

 IT企業は、わずか数週間後に合意なき英EU離脱に突入する可能性があるという状況下にもかかわらず、データの流れや研究開発の資金といった重要な問題について五里霧中の状態にあり、人材雇用計画については既にマイナスの影響を感じ取っている。

 合意が期限内に成立しなかった場合、英国は3月末をもって、発効中の貿易協定や、現代の経済でビジネスを行う上での基盤となるさまざまな取り決めを持たずにEUを離脱することになる。

 懸念の1つが研究開発資金だ。英政府は、研究開発支援を目的とするEUの大規模プログラム「Horizon 2020」からの資金が停止した場合を補填(ほてん)する意向だとしているが、英財務省は将来の制度に関してコミットしていない状況だ。

 UK Research and Innovationの国際担当ディレクターであるTim Wheeler氏は英下院の科学技術委員会における証言のなかで、「われわれは、この問題が研究およびイノベーションのコミュニティーにもたらす影響を、どのようなかたちでも過小評価すべきではない」と述べた。

 合意なき離脱が影響を与える研究開発の資金源はHorizon 2020だけではない。現在、欧州の他のプログラムからおよそ5億ポンドが拠出されている。英国王立協会の副会長であるPeter Bruce氏によると、最大の懸念は資金と研究者の機会にまつわるものだという。

 同氏は、「資金供与対象プロジェクトを取りまとめている多くの人々(中略)が、英国を拠点にしている研究者を含めるべきかどうかについて、厳しい目を向けているのは間違いない。というのも、資金は簡単に得られるものではなく、失敗するリスクを高める要因すべてはどのようなものであれ、正当化することが難しいためだ」と述べた。

 Bruce氏によると、雇用に対する影響は既に目に見えてきているという。同氏は最近、研究者を募集したものの、主な欧州諸国からの応募はなかったと述べた。同氏によると、このようなことは過去30年間でなかったという。

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