競合他社の状況を知るには、彼らがメディアでどう露出しているのか、どんな記事が出ているのか、チェックするのがひとつの方法だろう。とくに、マーケティングや広報業務をしている方であれば、競合のニュース記事や露出の仕方など、くまなくチェックしているのではないか。
たとえば、こんな課題を抱えていないだろうか。自分たちもメディアに露出したいけれど、その願いがなかなか叶っていない。自社製品やサービスの見せ方、取材時の切り口をうまく提案できていない。どのようなウェブメディアに出ると高い影響力があるのか、イマイチ把握できていない……など。
もしそんな課題を抱えているなら、競合の記事を読みっぱなしにするのではなく、記事を集めて適切な形に整理しておくことが大事だ。あとで読み返しやすくしておくと、自社がメディア露出する際、参考にすることができるだろう。
そのような目的に適したサービスに「Evernote」がある。Evernoteを使えば、後々利用することがあるかもしれない情報を整理して管理しておくことが可能だ。
そこで、今回はEvernoteで気軽にできるウェブ記事管理術をご紹介する。
競合他社名で「ノートブック」を作成
まず、「ノートブック」から「新規ノートブック」を作成しよう。ノートブックは、同じテーマや目的を持つノートをまとめて整理したいときに便利だ。
ノートのカテゴリ付けをするもの、と考えて差し支えない。ノートブックは非公開にするか共有するかを選択できるので、自分用としてもチーム用としてもまとめられる。
ノートブックでは競合の社名を入れると良いだろう。たとえば「A社」と付けたノートブックに、A社が掲載されたウェブ記事を蓄積していくイメージだ。A社のノートブックを見ると、A社の記事をノート作成日順、更新順、題名(タイトル)順などに並び替えて閲覧できることになる。
1記事につき1ノート。管理をシンプルに
続いて、作成したノートブック(A社であればそれを)をクリックし、左上の「新規ノート」から新たなノートを作成する。
ここで作成した新規ノートは、タイトルが「無題」となっていて、自動的に「A社」のノートブックに分類される。
これから記事情報を追加していく。1記事につき1ノートを使うのが、シンプルで管理しやすいだろう。タイトルには記事の掲載された日付、媒体名を入れる。本文には記事タイトルと記事URLを入力する。
記事ジャンルのタグを追加。記事確認〜分析までの“工程”もタグ化
最後に、文末の「タグを追加」に必要なタグを入れたら、新規ノート作成は完了と考えていい。たとえば、見つけたばかりの記事であれば「新着記事」のタグを追加する。さらに、「新商品発表会」「開発者インタビュー」「代表者インタビュー」「読者アンケート」など、一言でその記事のジャンルを言い表すタグも入れておくと良いだろう。
タグは自由に追加でき、タグ名も変更可能だ。サイドバーの「タグ」から「新規タグ」をクリックする。
さらに、そこから記事の仕分けに欠かせないタグを追加しておきたい。たとえば、記事を読んだことを表す「読了」、記事の分析を進めることを示す「分析中」、分析完了したことを示す「分析済み」などだ。使い方は次に説明する。
タグ活用がウェブ記事管理術のカギ
ここからはタグを活用した記事管理の進め方を紹介する。「新着記事」タグ付きの“作りたてノート”に入れた競合の記事を読んだら、「新着記事」タグを削除して「読了」や「分析済み」などを付けておきたい。
そうすることで、各ノート(そこに整理された競合の記事)が現在どのようなステータスにあるか、一目瞭然となる。
それぞれのタグが付いた記事をチェックすることも可能だ。たとえば、分析がまだの記事をチェックしたいなら、タグページから「分析中」のタグをクリックすれば良い。
各ノートに付けるタグをうまく活用することが、効率的な記事管理につながると言っても過言ではない。うまく使いこなしてほしいと思う。